約48ps/約0.3kgmアップの改良版スープラRZを発表!
その言葉通り、トヨタは2020年2月13日、米国フロリダ州デイトナで、北米仕様のGRスープラRZ(3L、直6モデル)2021年モデルを発表した。
今回の改良では、エキゾーストマニホールドの構造変更や新ピストンの採用などにより、エンジンの圧縮比を変更。
最高出力を従来モデルの335hp(339.6ps)/5000~6500rpmから382hp(387.3ps)/5800~6500rpm(従来型比+14%)に向上させた。
最大トルクは365lb-ft(約494.9Nm、50.495kgm)/1600~4500rpmから368lb.ft.(約498.93Nm、50.894kgm)/1800~5000rpmに向上させた。
これは北米仕様の数値で約48ps/約0.3kgmアップしたということになるが、おそらく日本仕様でも同様の出力アップが図られるだろう。ちなみに現行スープラRZの日本仕様は340ps/51.0kgm。
これにより、0~60mph(約96km/h)加速は3.9秒と、従来モデルより0.2秒短縮している。
またフロント部にブレースを追加してボディ剛性を強化するとともに、それに合わせてサスペンションを再チューニング。コーナリング中の安定性向上を図っている。
北米仕様2021年モデルの発表と同時に、これまで北米仕様にはラインナップされていなかった2Lモデル(255hp=258.5ps/295ib-ft=40.8kgm)と1000台限定のA91エディションも発表された。
A91エディションは3LのRZをベースにリアルカーボンのリアリップスポイラー、カーボン製のミラーキャップ、Cピラーのグラフィックス、19インチのマッドブラック鍛造ホイール+フロント255/35ZR19、リア275/35ZR19インチタイヤ、スープラのロゴが入ったブレンボ製のレッドキャリパーなどが装着されている。
さらにインテリアはブラックレザー&アルカンターラにブルーのステッチが入ったシートやドアトリムが装着されている。
ボディカラーはノクターナル(ブラック)とリフレクション(ブルー)の2つが用意され、リフレクションについてはA91エディション専用色。
さて、気になるのは改良を受けたスープラRZの日本仕様がどうなるかということ。日本仕様のスープラRZは2020年秋以降に発売されるとのこと。
アメリカでは秋にイヤーモデルが切り替わるため、2021年モデルとなる。尚、A91エディションの日本発売については未定。
このようにトヨタとBMWの関係性は良好なように感じる。しかし、必ずしもそうではない……、と懸念する声もトヨタ社内では囁かれている。
トヨタの開発現場に近い関係者は、
「スープラとZ4の開発では、最終的には相互理解に至ったと思いますが、BMWはドイツのトップクラスのメーカーとしてのプライドがあります。一部の開発陣からは、特にトヨタと組んでも得るものはない、という声も聞こえています。
一方トヨタ側でも、BMWはプライドばかりでまったくトヨタ側の言うことを聞こうとはしてくれないという、あきらめにも近い声を聞きます」と言う。
たしかにBMWとの協業が好調であれば、スープラ開発をきっかけに次なる企画が次々と立ち上がっても不思議はない。BMWの得意とするセダン系などは、トヨタとしても大きな知見を得ることになるはずだ。
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