クラウン廃止報道の余波拡大 トヨタ販売最前線へ徹底取材で集めた次期型全情報

ベストカーでは次期クラウンはマツダと共同開発した直6FRの兄弟車になると予想

年間160万台というマツダ単独のグローバル販売規模では、Dセグメントの大型サルーン用FRプラットフォームを開発しても開発費を回収できる見込みはない。しかしあえてそこに踏み出す背景にはトヨタとの協業があったのだ(次期クラウンのCGイラストはベストカーが製作したもの)
年間160万台というマツダ単独のグローバル販売規模では、Dセグメントの大型サルーン用FRプラットフォームを開発しても開発費を回収できる見込みはない。しかしあえてそこに踏み出す背景にはトヨタとの協業があったのだ(次期クラウンのCGイラストはベストカーが製作したもの)
ベストカーが製作した次期マツダ6の予想CGイラスト。直6エンジンはモジュラー化開発により、おそらくは1気筒あたり499.25㏄、総排気量2996㏄になるだろう。フロントに縦置きされ後輪を駆動するプラットフォームも同時に新開発
ベストカーが製作した次期マツダ6の予想CGイラスト。直6エンジンはモジュラー化開発により、おそらくは1気筒あたり499.25㏄、総排気量2996㏄になるだろう。フロントに縦置きされ後輪を駆動するプラットフォームも同時に新開発

文/ベストカーweb編集部

 ベストカーでは以前から、次期クラウンはマツダとの協業で開発し、マツダが開発したFRプラットフォーム、直6を搭載するという情報をお伝えしてきた。

 トヨタは、マツダと資本提携を結んでおり、これがマツダが中長期計画の中で明言しているFRプラットフォームの開発、さらに直列6気筒ガソリン&ディーゼルエンジンの開発にもリンクする。

 奇しくもクラウンセダン終了というニュースが流れた2日前、マツダは2020年11月9日に「中期経営計画見直し」を発表した。

 そのなかで、縦置き直列6気筒、縦置き直列4気筒エンジンとプラグインハイブリッドの写真を公開し、開発中のラージ商品群やマルチ電動化技術への投資を続け、2022年以降順次市場投入していく考えを示している。

 ベストカーが掴んでいる情報では、FRプラットフォーム、直6エンジンともにマツダ単独での展開ではなく、トヨタとの共同開発があればこその開発資源投資なのだという。

 マツダの年間グローバル販売規模は160万台程度だ。DセグメントFRサルーンを開発しても、マツダブランド単独で開発コストに見合った収益を上げることは難しい。

 そこで提携しているトヨタとの連携だ。クラウンなどに活かしていくことで新型プラットフォーム、パワートレーンを開発することの説明はつく。

 つまり、パワートレーンやプラットフォームはマツダが主導でトヨタ側も参加して開発が進められるが、トータルとしての車両開発はトヨタ、マツダそれぞれが独自の商品企画に基づいて進めていく、ということである。

 シャシーやインナーボディの部品共用化は図られ、開発コストの圧縮をしながら、内外装についてはそれぞれまったく異なる車両として開発されることとなる。

 マツダがラージ商品群とするFRの直6セダンの発売は2022年以降としているが、報道された「クラウンはSUVとして2022年に登場」という話と時期的にも近い。

 ベストカーwebとしては、次期クラウンのセダンは消滅せず、SUVにもならない。マツダと共同開発したFRの直6ラージセダン、つまり次期マツダ6の兄弟車として生き延びる、という線ではないかと予想する。

 いずれにしてもまだ不確定要素が多いので、情報がわかり次第、報告していこう。

【画像ギャラリー】次期クラウンはこうなる! 15代にわたるクラウンの変遷を写真でチェック!

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