2021年3月にまさかの登場! 日産が好調の新型ノートに上級派生車「オーラ」投入!!

■割高感をどう払しょくする!? ノートシリーズはどう戦うか

 新型ノートの車両本体価格は205万4800~218万6800円で、販売構成比は最上級の「X」が80%を占める。上級プレミアムモデルの「ノート・オーラ」はこれより40~50万円高い。

こちらも上級をイメージした日産『ノート オーテック』。専用グリル、メタル調フィニッシュ、ドアミラーカバーなどを装備して、より上質でスポーティにプレミアムスポーティーブランドを演出する
こちらも上級をイメージした日産『ノート オーテック』。専用グリル、メタル調フィニッシュ、ドアミラーカバーなどを装備して、より上質でスポーティにプレミアムスポーティーブランドを演出する

 Xに有料色、ナビ、SOSの通信ユニット、アラウンドビューモニター、LEDヘッドランプ、ドライブレコーダー、ボディコートなど60万円程度のオプション&付属品をつけて弾くと法定、法定外費用を含めて総額320万円程度となる。

 ノート・オーラに同じような装備をつけると、総額370万円以上にもなる。同クラスのカローラスポーツのハイブリッドと比べると、ほぼ同じレベルとなるが、走り、使い勝手、クオリティでどれほどの対抗が可能になるか注目される。

 ノートは月販計画を8000台に設定したが、ノート・オーラの追加で1万台突破を目指すことになる。

 ただ日産にとって重要な課題が残されている。ノートシリーズが前モデルのように同クラスでのトップセラー奪還が可能になるかである。トヨタ『ヤリス』やホンダ『フィット』はガソリンNAとハイブリッド車があり、ハイブリッド比率は50%に過ぎない。月販1万台以上を確保するには安価なガソリンNA車の設定が必要になる。

 ノートシリーズはシリーズハイブリッドのe-POWER車だけだから、ライバル車に比べると50万円以上の割高感がある。それに今回のe-POWER車では可能な限りリーズナブルな価格設定をするために販売店のマージン幅を大幅に縮小したことで、値引き余力がシビアになっており、50万円のオプション&付属品をつけても、値引きは5万円以下に抑えて販売している。

 発売したばかりだから、新型車効果で立ち上がりは好調なようだが、需要が一巡した段階では厳しい戦いを強いられそうである。

■現場が語る「オーラ」の期待と、ノートに抱える不安

●証言1:首都圏日産店営業担当者
『新型ノート・オーラ』はプレミアム性を持たせた上級バージョンで、ある程度の期待が持てるが、ノートよりも40~50万円も高いので、販売台数はあまり期待できないのではないかと見ている。

 e-POWER車に絞るのはよいが、50万円以上安いガソリンNA希望者には応えられない。新型ノートと同じような厳しさを味わうことになる。

 販売店のマージン幅もあまりなさそうなので、新型車効果が鎮静化した段階で販売促進がきつくなるのではないかとみている。

●証言2:首都圏日産プリンス店営業担当者
新型ノート以上に商品性が高いようなので期待はしている。ただ絶対的な価格設定の高さとマージン幅が小さいので、その分を商品性でどこまでカバーできるか心配している。

 残価設定クレジットによる販売強化や試乗によって、走りやクオリティの高さを知ってもらい、販売促進を進めるようにしたいと考えている。当面は従来ノートe-POWERユーザーを中心に代替え促進を進めていきたいと考えている。

【画像ギャラリー】現行ノートの写真から『ノート・オーラ』をイメージしてみよう!!

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