とうとう掴んだ!!! 日産次期GT-R 本格始動!!! デビューは2028年!?

■日産ではポルシェタイカンの研究を進めている

 最新の全固体電池を使うことになる次期GT-Rだが、開発陣は今、競合車としてポルシェタイカンの研究を続けているという。

 タイカンの最強モデルである「ターボS」は、総容量93.4kWhのLG(韓国)製リチウムイオンバッテリーを備え、通常625ps、オーバーブースト時761psを発生。

 0~100km/h加速2.8秒、最高速260km/h、航続距離484km(WLTPモード)を誇るハイパーBEVで、従来の2倍に相当する800Vの高電圧システムで充電時間を短縮しているのも特徴。

 超急速充電器を使えば5分で100km走行分の充電ができるという。

 もちろん、全固体電池がそれ以上の性能を得られることは確実で、バッテリーに関しては自信を持って開発を進める以外にないが、注目しているのは総合的な走りのポテンシャル。

 タイカンを通じて、BEVのスーパースポーツには想像以上の可能性があることを実感しているのだという。

 タイカンがスペシャルなBEVスポーツとして成立しているのは、BEVならではの低重心を生かしたシャシー性能の高さで、このあたりはポルシェが持つスポーツカー作りのノウハウがあればこそ。

 アクティブサスペンション、ダイナミックシャシーコントロールシステム、リアアクスルステアリング(4輪操舵)などの走行性能に直接関わる部分はもちろん、ドライバーの気持ちを高揚させるエレクトリックスポーツサウンドなどの仕掛けも充実。

 BEVではめずらしい2速トランスミッションも最高速を伸ばす実質的な効果とともに、スポーツドライブの高揚感を向上させるという面でも効果を発揮している。

 つまり、911に代表されるスポーツカーとしての根源的な高性能や楽しみとは別に、BEVならではの魅力を追求し、成功しているということ。日産はBEV開発の長い歴史があり、ノウハウも培ってきているが、GT-Rとなればまた違う次元の開発力が必要。

 BEVになっても、やはりGT-Rのライバルはポルシェなのだ。

■フォーミュラEの技術をフィードバック、「BEVで最速」ではなく「すべての市販車のなかで最速」を目指す

 4月12日、日産はフォーミュラEレースチームのe.damsを買収すると発表。

 フォーミュラEに初参戦した2018年以降パートナーを組み続けているチームで、レース活動を強化するとともに、その技術を市販車にフィードバックするという目的も、もちろんある。

 フォーミュラEはバッテリー容量、最高出力などが決められており「限られたエネルギーで最も速いクルマが勝つレース」で、シャシー性能や制御システムが重要。それだけに市販BEVスポーツに有用な技術を蓄積でき、当然、次期GT-RにもフォーミュラEの技術が生かされることになる。

 次期GT-Rの開発で重要視されているのがニュルブルクリンクでのラップタイムだ。現行GT-Rがニュルのタイムでポルシェ911ターボを大きく超えて一気にブランド力を上げたように、次期モデルも市販車最速が必達目標となる。

「BEVで最速」ではなく「すべての市販車のなかで最速」を目指している。

 現在の市販BEVニュル最速はテスラモデル3プレイドの7分30秒909で、タイカンターボは7分42秒34。総合トップはガソリンターボのポルシェ911GT2RSで6分38秒835であり、重量が嵩むBEVの厳しさを感じざるを得ないが、軽く作れる全固体電池を使うことで一気にタイムを短縮できる可能性は高い。

「エンジン車も含めた市販車ニュル最速」が、次期GT-Rの登場にインパクトを与えることは言うまでもない。

 次期GT-Rの登場は全固体電池が完成する2028年頃が有力。

 パッケージングの自由度が高いBEVの特徴を生かし、後席も実用的に使える4ドアクーペデザインを採用する可能性が高い。

 GT-Rの新たな歴史を作るプロジェクトは、もう動き出している!

次ページは : ■次期型デビューの前にR35ベースのニューモデル登場

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