■N-BOXジョイも9月末にデビュー予定
そして2024年9月末頃には、N-BOXにもSUVモデルのジョイが加わる予定だ。N-BOXは売れ行きが伸び悩むから、挽回を図るため、ジョイは買い得度を強める。そうなると既に販売されているタントファンクロス、三菱デリカミニを含めて、スーパーハイトワゴンのSUVモデル4車が出そろう。
そこで現時点で明らかになっている情報をベースに、N-BOXジョイ/スペーシアギア/タントファンクロス/デリカミニの選び方を考えたい。
現段階でわかっているのはおおよその価格と専用内装、それと外装である。都内近郊のディーラーいわく「価格は現行N-BOXカスタムと同等」という。それから察するに204万9300円~236万2800円であるから、200万円はゆうに超えてきそうなイメージ。
ちなみに新型N-BOXジョイは2グレード構成となる見込み。内装色で差別化するようだ。安価なベースモデルは恐らくブラック基調となるが、最上級グレードはチェッカーフラッグ柄のシートとなる見込み。
販売店では「丸型ヘッドランプの標準ボディをベースに開発され、エンジンはノーマルタイプに加えてカスタムと同じくターボも用意する」という。
N-BOXジョイのライバル車に対する一番の特徴は、車内の広いスーパーハイトワゴンのなかでも、特に余裕があることだ。4名で乗車しても、後席の頭上と足元の空間をタップリと確保できる。
ただし後席のスライド位置を後端に寄せると、足元空間が大きく広がる代わりに、後席に座る乗員の頭部とリアゲートの間隔が著しく狭まる。
追突された時の不安も生じるから、後席に座った時は、膝先空間が握りコブシ2つ分になるまでスライド位置を前側に寄せると良い。そうすれば後席とリアゲートの間隔が広がり、最後部には手荷物を置ける荷室も得られる。N-BOXに限らず、スーパーハイトワゴンでは、後席のスライド位置を少し前寄りに調節したい。
N-BOXでは荷室も注目される。燃料タンクを前席の下に搭載する独自の設計により、路面から荷室開口部の下端までの高さを標準ボディでは470mmに抑えた。
N-BOXジョイは最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)を少し高める可能性もあるが、それでも路面から荷室開口部までの高さは500mm前後に収まるだろう。自転車を積む時も、前輪を大きく持ち上げる必要はない。
なおN-BOXジョイでは、ほかのスーパーハイトワゴンのSUVモデルと同様、荷室には水洗いをしやすい加工を施す。自転車のタイヤが汚れていても後始末をしやすい。そしてN-BOXジョイでは、N-BOXと同様、ステアリング操作に対して車両が正確に反応したり、走行安定性と乗り心地のバランスが優れていることも特徴だ。基本性能に重点を置く。
■タントファンクロス
2022年10月に追加されたタントファンクロス。2023年12月、認証不正で生産・出荷を停止していたが2024年4月から再開している。
ほかの3車が丸型ヘッドランプを採用したのに、LEDヘッドランプを角型に並べたことが特徴になる。ほかの3車に比べて、フロントマスクが精悍な印象だ。
またほかのタントも含めて、左側のピラー(柱)をスライドドアに内蔵させた「ミラクルオープンドア」も採用される。前後のドアを両方ともに開くと、開口幅が1490mmに広がり、子育て世代のユーザーならベビーカーを抱えた状態で乗り降りできる。
タントで注意したいのは荷室のアレンジだ。ほかの車種では、後席の背もたれを前側に倒すと座面も下がるが、マイナーチェンジ後のタントはこの機能を省いた。
後席の背もたれは単純に前側へ倒れるだけで、荷室に120mmほどの段差ができてしまう。荷室後端のデッキボードを上段にセットすると、後席を倒しても平らな荷室に変更できるが、使い勝手の違いに注意したい。
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