超絶人気WRX STIファイナルエディションのこれから【東京モーターショー2019】

■次期WRX STIがどんなクルマになるかのヒントは

 1994年1月、初代インプレッサに「WRX STi」として設定されて以来、スバルのブランドイメージを引っ張り続けてきた同モデルは、前述のようにEJ20エンジンとともにいったん生産終了となる。

 では今後、WRX STIはどうなるのか。

「将来の商品計画についてはお話できないのですが…常識的に考えて、このままWRX STIがなくなる、ということは考えづらいですよね」

 と語るのは、東京モーターショー会場で取材に応じてくれたスバル関係者。

 たしかにスバルは、今回の東京モーターショーにおいて、国産8メーカーのなかで唯一「電動車(ハイブリッド車含む)」をブースの中心としなかったメーカー(スバルが用意したもう1台のワールドプレミア車である「新型レヴォーグコンセプト」は1.8Lガソリンターボ車)。それはひとえに「スバルらしさ」の追求にある。

1989年に初代レガシィに搭載されてから、スバルの中心的エンジンとして活躍し続けたEJ20型の水平対向2.0Lターボエンジン。このDNAはレヴォーグやフォレスターに引き継がれているが、では次期スポーツエンジンの開発はどうなるのか?

 もちろん「走りの楽しさ」を追求するスバルといえども、環境対応は重要だ。だからこそ30年前に登場した基本設計が古いEJ20エンジンを作り続けることを断念し、その最後の搭載車両であるWRX STIも生産終了とならざるをえなかった。

 しかしスバルは今後トヨタとの技術提携を深めていくなかで、トヨタの豊田章男社長から「スバルらしさを追求してください」と言われている。スバルのスバルたる特徴は、まさに「WRX STIのようなクルマ」に宿っていると言えるし、トヨタのようなフルラインアップメーカーがわざわざスバルと組む理由も「そこ」にある。だからこそ、WRX STIはなくなるはずはない。

 とはいえ、その次期WRX STIはどんなクルマになるかという点については、まさに「現時点でスバルにどのような声が届いているか」に影響されるだろう。

 もうWRC(世界ラリー選手権)を彷彿とさせるようなスポーツ性能は必要としないのか、それともさらなる走行性能を追求した仕様が求められるのか。それは市場が決める。

「こんな次期WRX STIを待っている」という声を、いままさにスバルは集めている(たとえば東京モーターショー会場で説明員が聞く内容などで)。そうして集まった声に、次期WRX STIの命運は握られている。

 モデルサイクルを考えると、次期WRX STIが登場するのは2022年頃。開発情報が入り次第、お伝えしていきたい。

【WRX STI 特別仕様車「EJ20 Final Edition」主要諸元】
全長/全幅/全高 4595×1795×1475mm
ホイールベース 2650mm
エンジン 2.0L DOHC16バルブ デュアルAVCSツインスクロールターボ
最大出力/最大トルク 308ps/43.0kgm
トランスミッション 6MT
タイヤサイズ 245/35R19
申し込み方法:全国のスバルディーラーに11月11日までに申し込みを入れ、当選者に連絡が入り、そこから商談開始

【画像ギャラリー】 これで生産終了!! WRX STI EJ20ファイナルエディションの戦闘的なスタイル

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