名車W124型ベンツEクラスの現在「神話」のベンツは今なら買える?

購入する際に気を付けるポイントは?

マイナーチェンジした1993年式のE280ステーションワゴン
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優雅なスタイルの1991年式Eクラスカブリオレ
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 購入時のチェックポイントは、「特にない」というのが、ある意味正解となる。

 というのも、もちろん見るからにクソボロい物件は、誰が見てもすぐに「これはヤバそう……」とわかるわけだが、それなりにキレイめな個体を販売店が内外装をクリーニングして売りに出した個体となると、そのコンディションはハッキリ言って分解してみないとわからないのだ。

 具体的には、例えばデファレンシャルギアのシール部分からのオイル漏れである。

 筆者が専門店に取材したところによれば、最近はこれを発症させているW124が多いとのことだが、これは展示場でちょっと下回りを覗いてみるぐらいでは絶対にわからない。リフトアップして、ある程度バラしてみないと把握できないのだ。

 そしてもちろん、2020年におけるW124の注意点はデフのシールだけではない。足回りのブッシュ、エンジンマウント、アッパーマウント、プロペラシャフトのディスクジョイント、AT内部のモロモロ、エアコン関係のモロモロなど、本当に枚挙にいとまがない。

 これらすべてを「店頭でちゃちゃっとチェックする」など実質的には不可能。そしてそもそも、整備のプロではない人間が見たところで、ほとんど何もわからないだろう。

 ならばどうすればいいか……といえば、これはもう「信頼できそうな専門店を探し、その専門店が勧める整備済みの個体を買う」ことでしか、問題は解決できない。

 マトモな専門店であれば、筆者が先に挙げたようなポイントや、その他のポイントは必ず点検し、関係する消耗部品を必要に応じて新品に交換し、そのうえで納車している。

 そうなると、販売店の手間賃と粗利を含む中古車の売価は、必然的に「150万円とか200万円ぐらい」になることは、ごく当たり前にイメージしていただけると思う。

 この作業(必要なメンテナンスと部品交換)をやりながら、なおかつ数十万円程度の売価でW124を販売するのは、どう考えても不可能なのだ。仮に「販売店の利益は0円」として計算しても、おそらくは無理だろう。

 しかし逆に言えば、W124というクラシカルな名車は、500E/E500でさえなければ、ウン百万円とか1000万円とかの大金がかかるクルマではない。せいぜい200万円程度なのだ(あとは、それに加えてまともな専門店を探す努力が必要であり、購入後も、1年ごとを目安にほどほどの整備代が発生するとは思うが)。

 これを「高い……」と感じる人は、無理に買う必要はない。クルマなんて、W124以外にもいろいろあるのだから。

 しかし「W124のためなら、そのぐらいは安いものなんじゃないの?」と思えるのであれば……、トライしてみる価値はある。それだけの価値はある、素晴らしいクルマだからだ。

価格の安さに飛びつくのは厳禁。W124を知り尽くした専門店で購入するのが望ましい
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【画像ギャラリー】走る金庫? W124型ベンツミディアムクラス&Eクラスを写真でチェック!

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