システム最高出力306ps、満充電時のEV走行距離95kmというハイスペックを実現して、2020年6月より発売開始されたトヨタ「RAV4 PHV」。ガソリン車上回る人気で、発売3週間で受注停止となった。
同じタイミングに、ミドルサイズSUVの人気モデル「ハリアー」がフルモデルチェンジを行うなど、トヨタはSUVマーケットに攻勢を掛けている。その攻勢を勢いづけたモデルが、2019年4月に登場したRAV4だ。
2019年の新車販売台数は8カ月と少ないものの、5万3965台を記録し第16位にランクイン。もし1年を通じて販売されていれば、14位のホンダ「ヴェゼル」、15位のトヨタ「C-HR」を抜いて、SUV新車販売台数No.1に輝いていたかもしれない。
そこで、今回は激戦の国産ミドルサイズSUVで人気の高い「RAV4」の中古車事情に迫ってみる。販売開始から1年が経過し、どのような値動きそしてグレードが流通しているのだろうか。
文/萩原文博
写真/編集部、TOYOTA
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■5代目RAV4はオンオフ問わない走行性能の高さが魅力
木村拓哉をTV CFに起用し、大ヒットした初代モデルから数えて5代目にあたる「現行型RAV4」は2019年4月に登場。トヨタのクルマ構造改革であるTNGAを導入。最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」そして「安全・安心」「快適・便利」を提供するコネクティッドサービスも利用できるなど、高い安全性と利便性を実現した最新鋭のSUVとなっている。

現行型RAV4の最大のトピックスは、オンオフ問わない高い走行性能を実現させる4WDシステム。注目は、ガソリン車の「アドベンチャー」と「G”Zパッケージ”」に搭載されている世界初となる新4WDシステム「ダイナミックトルクベクタリングAWD」。

このシステムは走行状況に応じて、前後トルク配分に加え、後輪トルクを左右独立で制御する「トルクベクタリング機構」により、旋回性能を発揮。また、4WD走行が不要と判断した時には、後輪に動力を伝達させる駆動系を切り離す「ディスコネクト機構」の採用し、燃費向上を図る。
そしてガソリン車の「G」と「X」の4WD車には、通常の走行時は前輪駆動の2WD状態で走行し、発進時や滑りやすい路面での走行時にはステアリングの操舵角から算出し、車両挙動に応じて、後輪にトルクを配分する「ダイナミックトルクコントロール4WD」を採用。一方のハイブリッド車には「E-Four」と呼ばれる電気式4WDシステムを搭載し、3種類の4WDシステムを用意している。

現行型RAV4のパワートレインは、最高出力171ps、最大トルク207Nm(21.1kgm)を発生する2L 直列4気筒ダイナミックフォースエンジン+10速シーケンシャルシフトマチック機構の付いたCVT。そして、システム最高出力222ps(2WD車は218ps)を発生する2.5L 直列4気筒ダイナミックフォースエンジン+モーターというハイブリッドシステムの2種類。
駆動方式はガソリン車、ハイブリッド車すべてに2WDと4WDを設定し、ガソリン車にのみアクティブ感を強めた「アドベンチャー」というグレードが用意されている。

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