2代目S130型:1978年8月~1983年9月
流通台数:19台、中古車流通価格帯:140.8万~363万円
成功を収めた先代のイメージを引き継ぐかたちで登場したS130型Zは、S30からの変化として、いかにも北米市場を意識した、分割脱着式ルーフのTバールーフの採用(1980年11月に国内市場に追加装備)したことが大きい。
足回りも変更を受け、マクファーソンストラット、セミトレーリングアームを備える点を見れば、もっと評価されてよいと思うのだが、19台と流通台数が想像以上に少ない。
やはり、排ガス規制を受けたエンジンのひ弱さが流通台数が少ない理由になるだろうか。つい30年ほど前に29万円とか、49万円で売られていたのを思い出す。
ボディタイプは2シーターと2by2。標準のZ(2Lモデルのみ)と追加装備を与えたZ-LとZ-Tを用意。
トランスミッションは5速MTと3速ATを設定した。1982年10月には日本車初のターボエンジン、2L直6ターボのL20ET型を搭載する200Z-Tが追加された。
S130型Zの中古車情報検索サイトを調べると、最高額車だったのは、1984年式の280Z(2シーター)。
走行距離は6.9万kmで363万円。ただし、他の出回っているS130と同様にエアロパーツの装着やエンジン回りなどに手が加えられている場合が多いので、程度の確認には最新の注意が必要になるだろう。
3代目Z31型:1983年9月~1989年7月
流通台数:41台、中古車流通価格帯:89万~439万円、平均中古車価格:177.5万円
ともかく仕様の千差万別加減が甚だしいのがZ31の特徴といえる。半開き(?)のリトラクタブルヘッドライトをはじめ、当時流行のデザインを採り入れたことで、Zに新たなイメージを与えた。
初期型のグレード構成は、2L、V6ターボをZ、ZS、ZGに、3L、V6ターボを300ZXに与え、5速MTと4速ATと組み合わせた。
ボディタイプはZの基本通り2シーターと2by2を用意。日本市場では1984年2月からTバールーフが追加設定された。
Z31のトピックとしては、ZRシリーズの導入が見逃せない。1985年10月のマイナーチェンジから直6を復活させて登場した200ZRを追加設定。
タービンローターをセラミック製とした“セラミックターボ”を備えたRB20DET型2L直6ターボを搭載。180ps/23.0kgmを発生する(この時点で2L、V6ターボ廃止)。
なお、グレード名として、ZR-Iが標準ルーフ、ZR-IIがTバールーフの仕様を意味する。
続いて、ビッグマイナーチェンジが行われた1986年10月以降のモデルでは、3Lモデルのエクステリアにブリスターフェンダーが与えられ、200ZR-Iを除いてTバールーフも設定された。
同時に設定された300ZRは新たにVG30DE型3L、V6(190ps/25kgm)を搭載した(300ZXと併売)。3Lモデルは4速ATが設定された。
個人的には、ブリスターフェンダー装着のビッグマイナーチェンジ後の3Lモデルがほぼ出回っていないことは残念。いずれにしてもこのビッグマイナーチェンジ後のブリスターフェンダーモデルは今見てもめちゃくちゃカッコいい。
Z31の流通上の最高額車は、R33型GT-R用RB26DETT用パワートレーンに換装したもので438万円(1986年式、ベースはZR-IIの2シーター、走行距離は9.6万km)。
とはいえ、流通している中古車の多くは300万円以下で入手できる。旧車の扱いに心得があれば、まだまだおもしろい選択肢といえそうだ。
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