性能や条件は同等でも「人気」次第で査定額は雲泥の差
まずは「修復歴」、「走行距離」というクルマの査定額に影響を与えるメジャー級の要素を紹介した。このメジャー級に続いて紹介するのは「人気」だ。
かつて政治家が「2番じゃダメなんでしょうか」と言っていましたが、クルマの査定の場合「2番ではダメなのです」。
例えば、LLサイズミニバンの1番人気トヨタ アルファード。新車時価格357万8727円の2017年式「2.5S 7人乗り」の査定価格は約260万円。
同じ2017年式で、新車時価格367万6320円の日産 エルグランド「2.5ハイウェイスターS アーバンクロム7人乗り」の査定価格は約181万円と新車時価格は約10万円高いエルグランドにもかかわらず、現在の買取査定価格は79万円も差が付いているのだ。
性能的には差がないアルファードとエルグランドだが、これだけ査定価格に差が付く要因はズバリ人気の差。1番人気と2番人気では査定価格に差が付いてしまうのだ。
しかし、2番人気のクルマのほうが、購入時の値引き額は大きくなる。これは買取査定時のダウン分を先取りしていると思えばいいだろう。
この人気という要素は使い方ではなく、そもそものクルマ選びに関連する要素だ。迷った時には人気を購入すると良いというのは手放す時にその恩恵を受けることがわかる。
同じ車でも差が出る! 4つ目の項目は「装備」
選ぶ車種の人気で手放す時の査定価格に差が付くことはわかったと思うが、車種だけではない。同じ車種でも「グレード」や装着されている「装備」によってさらに査定額は差が付くのだ。
LLサイズミニバンで1番人気のアルファードだが、日本市場で人気なのは小排気量でエアロパーツ装着グレードだ。その条件をクリアした新車時価格357万8727円の2017年式「2.5S 7人乗り」の査定価格は約260万円だった。
同じ年式・排気量でもラグジュアリー系の「2.5G 7人乗り」は新車時価格399万5018円に対して現在の査定価格は約268万円と新車時は約42万円も差があったのだが、約8万円まで縮まってしまうのだ。
また、同じエアロ系グレードでも排気量の大きな新車時価格414万5327円だった「3.5SA」の査定価格は現在258万円と新車時価格の安い「2.5S」よりも査定価格が下がってしまうのである。
これは税金の高い大排気量エンジンが敬遠される傾向が強く、ミニバンをはじめ、輸入車でも装備の充実した大排気量エンジン搭載車が割安となってしまうからだ。
一方の装備では、ミニバンならば、両側パワースライドドアはマストアイテム。ほかでは価格帯の高いモデルになると、サンルーフは根強い人気を誇っている。
高い人気を誇っている新型ハリアーだが、最上級グレードの「Z」にオプションとして調光パノラマサンルーフが19万8000円で設定されている。これは査定の際にはこの価格以上の評価を与えられるはずだ。
また、日本国内だけでなく、海外でも人気の高いアルファードでは「デジタルインナーミラー」、「ブラインドスポットモニター」などの運転支援システム、そして「スペアタイヤ」はマストアイテムで、この3点セットの有無で査定価格は50万円も差が付くというから驚きだ。
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