マツダの新たな苦悩「超大幅値引き」は解消したか スカイアクティブX中古車相場に見える深い事情

CX-30:スカイアクティブX搭載車はディーゼル搭載車よりも値落ち率が高い

2LスカイアクティブXエンジンは「M Hybrid」と呼ばれる24Vのマイルドハイブリッドシステムを組み合わせ、180ps/22.8kgmを発生。WLTC燃費は16.8km/L。一方、2LスカイアクティブGエンジンを搭載する20S Lパッケージは156ps/20.3kgm、WLTCモードは14.8km/L
2LスカイアクティブXエンジンは「M Hybrid」と呼ばれる24Vのマイルドハイブリッドシステムを組み合わせ、180ps/22.8kgmを発生。WLTC燃費は16.8km/L。一方、2LスカイアクティブGエンジンを搭載する20S Lパッケージは156ps/20.3kgm、WLTCモードは14.8km/L

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 続いては、2019年9月に登場したミドルサイズSUVのCX-30だ。CX-30の中古車の流通台数は3ヵ月前の約265台から現在は約380台へと右肩上がりで増加している。

 中古車の平均走行距離は直近3ヵ月の間は約1000kmをキープし、目立った動きはない。しかし平均価格の動きは活発で、3ヵ月前の約292万円から2020年9月上旬に最高値の約299万円まで上昇。

 その後は2020年10月上旬まで値落ちし、約289万円の最安値となった。その後はまた値上がりとなり、現在は約295万円まで値を戻しており、現在も値上がりは進行形だ。

 まだ新しいモデルながら、1年という長いスパンでみると振り幅が非常に大きい。2020年4月までは値落ち傾向だったが、5月になると緩やかな値上がりとなり、6月には最高値となる約306万円まで上昇。その後は上げ下げを繰り返して現在の約295万円となっている。

 現在CX-30の中古車価格帯は約224万~約375万円と幅広いのが特徴だ。中古車のグレード構成を見てみると、最も多いのがスカイアクティブXを搭載したX プロアクティブツーリングセレクションの約68台。

 続いて2Lガソリンエンジンの20Sプロアクティブツーリングセレクションの約58台、そして20X L パッケージの約43台となっている。

 このグレード分布を見ると、CX-30の急激な値上がりはマツダ3ファストバック同様にスカイアクティブX搭載車の市場流入によるものと考えられる。

 搭載するエンジンによる値落ち率を見てみると、中古車の流通台数が最も多いX プロアクティブツーリングセレクションの現在の平均価格は約302万円で、値落ち率は約11.5%と高い。

 続いて流通台数の多い20Sプロアクティブツーリングセレクションの平均価格は約251万円で、値落ち率は約8.1%。

 そしてディーゼルエンジン搭載車で最も流通台数の多いXD Lパッケージ4WD車の平均価格は308万円で、値落ち率は約6.8%に留まっている。マツダCX-30もスカイアクティブX搭載車がお買い得だ。

まとめ:スカイアクティブX搭載車の中古車価格はお買い得なのか?

技術的には凄いが価格が高すぎるのか、中古車になると割安になり、お買い得な中古車となっているスカイアクティブX搭載車
技術的には凄いが価格が高すぎるのか、中古車になると割安になり、お買い得な中古車となっているスカイアクティブX搭載車

 したがって、CX-30やマツダ3ファストバックの中古車はスカイアクティブX搭載車が狙い目、ということになる。

 これは、中古車の流通台数が少ないマツダ3セダンには当てはまらない。当てはまるのはスカイアクティブX搭載車の多いマツダ3ファストバックやCX-30。

 同じ2L同士の新車価格を比較すると、両モデルともに、2LスカイアクティブX搭載車のほうが2LスカイアクティブGよりも約68万円高いが、中古車になるとその差が大きく縮まっており、まさに狙い目といえる状況になっているのだ。

 つまり、スカイアクティブX搭載車はおいしい中古車なのだ。また、マツダではフルモデルチェンジを行わず、デミオがマツダ2、アテンザがマツダ6とネーミングを変更した。それぞれ平均価格の推移を調べてみたが、値動きに大きな違いは見られなかった。

 新車時価格の高いスカイアクティブX搭載車の値落ちが大きいというのは、新たなマツダ地獄といえるのかもしれない。

【画像ギャラリー】世界初の夢のエンジン! デザインも美しいスカイアクティブX搭載車を写真でチェック!

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