CX-30:スカイアクティブX搭載車はディーゼル搭載車よりも値落ち率が高い
続いては、2019年9月に登場したミドルサイズSUVのCX-30だ。CX-30の中古車の流通台数は3ヵ月前の約265台から現在は約380台へと右肩上がりで増加している。
中古車の平均走行距離は直近3ヵ月の間は約1000kmをキープし、目立った動きはない。しかし平均価格の動きは活発で、3ヵ月前の約292万円から2020年9月上旬に最高値の約299万円まで上昇。
その後は2020年10月上旬まで値落ちし、約289万円の最安値となった。その後はまた値上がりとなり、現在は約295万円まで値を戻しており、現在も値上がりは進行形だ。
まだ新しいモデルながら、1年という長いスパンでみると振り幅が非常に大きい。2020年4月までは値落ち傾向だったが、5月になると緩やかな値上がりとなり、6月には最高値となる約306万円まで上昇。その後は上げ下げを繰り返して現在の約295万円となっている。
現在CX-30の中古車価格帯は約224万~約375万円と幅広いのが特徴だ。中古車のグレード構成を見てみると、最も多いのがスカイアクティブXを搭載したX プロアクティブツーリングセレクションの約68台。
続いて2Lガソリンエンジンの20Sプロアクティブツーリングセレクションの約58台、そして20X L パッケージの約43台となっている。
このグレード分布を見ると、CX-30の急激な値上がりはマツダ3ファストバック同様にスカイアクティブX搭載車の市場流入によるものと考えられる。
搭載するエンジンによる値落ち率を見てみると、中古車の流通台数が最も多いX プロアクティブツーリングセレクションの現在の平均価格は約302万円で、値落ち率は約11.5%と高い。
続いて流通台数の多い20Sプロアクティブツーリングセレクションの平均価格は約251万円で、値落ち率は約8.1%。
そしてディーゼルエンジン搭載車で最も流通台数の多いXD Lパッケージ4WD車の平均価格は308万円で、値落ち率は約6.8%に留まっている。マツダCX-30もスカイアクティブX搭載車がお買い得だ。
まとめ:スカイアクティブX搭載車の中古車価格はお買い得なのか?
したがって、CX-30やマツダ3ファストバックの中古車はスカイアクティブX搭載車が狙い目、ということになる。
これは、中古車の流通台数が少ないマツダ3セダンには当てはまらない。当てはまるのはスカイアクティブX搭載車の多いマツダ3ファストバックやCX-30。
同じ2L同士の新車価格を比較すると、両モデルともに、2LスカイアクティブX搭載車のほうが2LスカイアクティブGよりも約68万円高いが、中古車になるとその差が大きく縮まっており、まさに狙い目といえる状況になっているのだ。
つまり、スカイアクティブX搭載車はおいしい中古車なのだ。また、マツダではフルモデルチェンジを行わず、デミオがマツダ2、アテンザがマツダ6とネーミングを変更した。それぞれ平均価格の推移を調べてみたが、値動きに大きな違いは見られなかった。
新車時価格の高いスカイアクティブX搭載車の値落ちが大きいというのは、新たなマツダ地獄といえるのかもしれない。
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