マツダ3ファストバック:流通する中古車のうち2台に1台がスカイアクティブX搭載車
まずは、2019年5月に発売されたマツダ3から。マツダの新世代商品として走行性能や乗り心地を向上させた新世代車両構造技術「スカイアクティブ・ビークル・アーキテクチャー」を搭載。
さらに2019年12月には火花点火制御圧縮着火「SPCCI」を実現した2Lガソリンエンジン、「スカイアクティブX 2.0」搭載モデルを発売した。
まずはファストバックと呼ばれる5ドア車だ。マツダ3ファストバックの中古車の流通台数は3カ月前の2020年8月の時点では、約215台だったが、現在では約290台まで増えている。そして流通している中古車の平均走行距離はこの3ヵ月の間約2000kmのままだ。
気になる平均価格の推移だが、3ヵ月前の時点は約289万円。その後一時約298万円まで上昇したものの、再び値落ちに転じ、現在は約292万円でわずかな値上がり傾向という状況だ。
この平均価格の動きを1年という長いスパンで見ると驚きの結果となった。2019年11月の時点のマツダ3ファストバックの中古車の平均価格は約260万円。その後需要期の3月に約265万円まで値上がりしたものの、260万円付近をキープしていた。
しかし2020年6月になると一気に平均価格は約290万円まで上昇し、現在も高値をキープしているのだ。このような値動きを示すことは珍しいが、注視してみると、ある事実が見えてきた。
新車価格の高いスカイアクティブX搭載車を販売開始したのが、2019年12月5日。ちょうどその半年後に大幅な値上がりを示している。
まさにこの値上がりは展示車や試乗車のスカイアクティブX搭載車が中古車試乗に大量に流入したことがおよぼした値上がりだったのだ。
なぜそう断言できるのかというと、現在、マツダ3ファストバックの中古車の価格帯は約169万~約369万円と最高値と最安値で200万円も開きがある。
そして流通している中古車のグレード構成を見てみると、最も多いのが、約73台でスカイアクティブXを搭載したXプロアクティブツーリングセレクションなのだ。
続いてXバーガンディセレクションが約44台で続き、第3位もX Lパッケージの約31台とベスト3を独占。
スカイアクティブX搭載車以外では第4位の15Sツーリングの約28台が最高なのだ。実にマツダ3ファストバックの中古車のうち約55.3%、つまり2台に1台がスカイアクティブX搭載車となっているからだ。
最新の平均価格で新車価格からの値落ち率を見てみると、エントリーグレードの15Sツーリングは約8.4%となっているのに対して、流通台数が最も多いXプロアクティブツーリングセレクションは約12%と大きくなっている。
加えて価格帯では約270万~約337万円となっており、走行距離172km、2019年式のモデルが最大19%ダウンとなっている。
まさに現在マツダ3ファストバックではスカイアクティブX搭載車が狙い目といえる状況だ。
マツダ3セダン:スカイアクティブX搭載車は全体の約25%
一方、マツダ3セダンはファストバックと異なる動きをみせている。中古車の流通台数も約135台と半分しかなく、ほぼ直近3ヵ月間は大きな変動は見られない。
中古車の平均走行距離も約2000kmから約3000kmへと微増していて、この動きにリンクして、平均価格は3ヵ月前の約276万円から現在は約270万円へと6万円の値落ち幅を記録している。
ファストバック同様にマツダ3セダンの平均価格の推移を1年というスパンで見てみると、この1年で約291万円という最高値を付けたのが2020年3月の大需要期のタイミングで、その後は順調に値落ちし、現在の水準となっている。
現在マツダ3セダンの中古車の価格帯は約169万~約357万円。グレード構成はディーゼルエンジンを搭載したXD Lパッケージが約55台で最も多く、第2位はスカイアクティブXを搭載したX Lパッケージの約15台。
そして第3位は約14台でXD Lパッケージ4WDとXプロアクティブツーリングセレクションが並んでいて、スカイアクティブX搭載車の比率は約24.6%とファストバックの半数以下とグレード構成が大きく異なっている。
最も流通台数の多いXD Lパッケージの値落ち率は約9.5%。一方のX Lパッケージは約4.7%に留まっている。
そしてXD Lパッケージの価格帯は約215万~約290万円。走行距離2000kmという中古車が約230万円なので、約21%ダウンとなっている。マツダ3セダンの狙い目はディーゼルエンジンを搭載したXDとなる。
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