良くも悪くも「伝説の一台」といえるのが、ユーノスコスモというクルマだろう。良い意味での伝説は、そのデザインだ。
……これほどまでに美しい大型2ドアクーペはもう二度と出てこないはずというか、2021年の今発売しても(デザインにおいては)圧倒的な存在感を発揮するだろうというか、「世界一美しいクーペは初代BMW6シリーズとよく言われるけど、そっちじゃなくてコレでしょうが! 」と言いたくなるというか。
とにかく素晴らしいカタチをしたクルマである。
そして悪いほうの伝説は「燃費」についてだ。V型12気筒エンジン並みの滑らかさを目指して開発された、市販車では世界初となった「3ローター式」の20B-REW型エンジンは、たしかにV12並みに滑らかではある。だがその実燃費も古いV型12気筒並みで、基本的には3km/Lほどしか走らない。
場合によっては飛ばしすぎると「リッター1kmぐらいしか走りません!」ということもしばしばあって、ある種の伝説となってしまったのだ。
そして1996年の「ユーノスチャネル瓦解」に伴い、新車としてのユーノスコスモは販売終了となったわけだが、その中古車は今もなお、その気になれば手に入れることはできるのか? 中古車事情に詳しい伊達軍曹が解説する。
文/伊達軍曹、写真/マツダ
【画像ギャラリー】今でも十分通用しそうなユーノスコスモの内外装をチェック!
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