■スポーツシビックSiR/流通台数12台 中古車相場:約139万~約418万円
シビックのハッチバックでは1991年9月に登場したスポーツシビックの1.6L直列4気筒DOHC VTECエンジンを搭載したSiR系中古車の値上がりも目立つ。
3種類のVTECエンジンを設定するスポーツシビックのなかで、最もハイパワーなのが、最高出力170ps、最大トルク16.0kgmを発生するB16A型1.6L、直列4気筒DOHC VTECエンジン。
このエンジンは、従来型より圧縮比を高圧縮比10.4に向上。またバルブタイミングの見直しとバルブリフト量の変更を行なうとともに、吸排気抵抗の低減により吸排気効率を向上させている。
この結果、低回転域と高回転域とで、吸気及び排気バルブともにそれぞれに最適なバルブタイミングとリフト量に切り換えることで、吸排気効率を極限まで高めて全域高性能を実現したのだ。
スポーツシビックのSiR系の中古車の流通台数は12台とかなり少なくなっているが、価格帯は約139万~約418万円とかなり幅広い。エンジンを載せ替えている中古車も多くなっていて、ノーマル車を見つけるのは困難となっている。
■S2000/流通台数180台 中古車相場:約177万~約1100万円
続いては、最近値上がり傾向が落ち着き高値安定へと動きが変わってきたS2000だ。1999年4月に登場したS2000はホンダが開発した久しぶりのFR車として大注目を浴びた。
そのS2000に搭載されているエンジンが、F20C型2L、直列4気筒DOHC VTECエンジンだ。最高出力250ps、リッター当たり125ps、最大トルク22.2kgmという世界最高水準の高出力は、フリクションを低減する進化したVTEC構造を中心に、ショートストローク化、主運動系往復部重量の低減、低フリクションロス化、高剛性化などによる高回転対応と、充填効率の向上などにより達成。
レスポンスは、インテークマニホールド、吸気ポートのストレート化、容量の最適化などにより達成している。また、平成12年排出ガス規制値を50%以上下回る低排出ガス化は、触媒の急速な温度上昇を実現する新技術であるマルチポート排気2次エアシステムとメタルハニカム触媒を中心に、コールドスタート時からの効率的な排出ガス浄化技術を構築し達成。
しかも10・15モード走行では、12.0km/Lの低燃費を実現している。2005年11月のマイナーチェンジでは2.2Lエンジンへと変更されるが、前期型の2Lエンジンは許容回転数が9000回転という超高回転型エンジンだった。
現在、S2000の中古車は180台流通していて、価格帯は約177万~約1100万円。車両本体価格500万円を超える中古車のほとんどが2.2Lエンジンを搭載した後期型となっている。
■3代目プレリュード/流通台数:6台 中古車相場:約68万~約179万円
かつて、自分も所有していた1991年9月に登場した3代目プレリュードも値上がり傾向となっている。上級グレードのSi VTECにはH22A型2.2L、直列4気筒DOHC VTECエンジンを搭載。
このエンジンは、DOHC VTECと可変吸気システムを採用した爽快ワイドトルクが特徴で、アクセルワークに忠実に、高回転まで一気に吹け上がる爽快な加速感が魅力。
最高出力200ps、最大トルク22.3kgmはこれまで紹介したエンジンと比べるとスペック的には特筆するものはないですが、DOHC VTECと可変吸気システムを組み合わせ、2000回転から7000回転以上の全域にわたってリッター当たり9kgm以上ものトルクを発揮するため、誰でも扱いやすいのが特徴。
現在、3代目プレリュードの中古車は6台しか流通していませんが、中古車の価格隊は約68万~約179万円。平均価格も117.7万円まで高くなっている。ノスタルジーに浸って手軽に買えるクルマではなくなってしまった。
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