愛車選びの選択肢は「新車」だけじゃない!
いま、俄然注目の選択肢が10年ほど前の中古車。ちょうどこのあたりのクルマには、現行モデルにはない魅力を持っている車種が多いからだ。
特にスポーツモデルは、RX-8を始めタイプRあり、ランエボあり、ロードスターありと新車市場にはないバラエティの豊かさを誇り、なおかつ当然ながらかなり手ごろな価格となってきている。
本稿では、そんなスポーツモデルに加えて個性派が多いSUV&ミニバンも合わせて延べ11台の「10年前国産中古」を厳選して一挙紹介したい。
文:大音安弘
写真:編集部、TOYOTA、MITSUBISHI、MAZDA、HONDA
ベストカー 2019年8月10日号
RX-8からランエボまで選り取り見取りのスポーツ編
ニーズの縮小だけでなく、環境規制の強化も相まって、時代は、スポーツカーにとって厳しいものに……。しかし、その規制をクリアしたうえで送りだされた強い個性を放つスポーツカーたちが今回のターゲットだ。
それらに共通するのは、“魅力的なパワーユニット”。そんな個性的な心臓を持つスポーツカーを厳選した。
最後のロータリーエンジン車となったマツダRX-8は、その代表格。どこまでも滑らかに吹けあげるエンジンフィールは、唯一無二のものだ。
後期型は、ずっと高値安定だが、前期型なら、まだ安価で入手可能。ただし、タマ数の減少もあり、前期型も徐々に上昇傾向のようだ。今がチャンスか!?
同様に絶滅の危機に瀕しているのが、大排気量の自然吸気エンジン車だ。そのなかで推しは、レクサスIS Fだ。
あのロータスも欲したという5LのV8 DOHCユニットを、ISのコンパクトなボディに押し込んだモンスター。
BMW M3やAMG Cクラスなどの欧州製超高性能セダンと本気で戦える国産車が、100万円台から狙えるなんて、まさに夢のよう。もちろん、それらライバルと比べ、信頼性も高く、維持費も安い。
自然吸気エンジンの魅力を味わいたいなら、タイプRは外せない。
8代目シビックベースに開発された3代目のシビック・タイプRは、ツインカムエンジンをブン回すという贅沢が味わえる。日常には不釣り合いのハードな乗り心地をガマンしても、最後のスパルタンなタイプRを体験しておく価値は、充分にある。
そんな体育会系のノリは、ちょっと……というあなたには、同時期に導入された欧州向けシビック・ハッチバックをベースとしたシビックタイプRユーロがいいだろう。
日本版タイプRよりも、全体的にマイルドな味付けだが、その分、日常からスポーツ走行まで楽しめるオールマイティさを持つ。限定車だったこともあってか、まだいいタマを見つけられる。
ラストエボとなったランサーエボリューションXも注目の一台。
この手の車種は高値安定だが、DCTタイプのSST搭載車なら、200万円以下でも探すことができる。ただ安いのには理由がある。トラブル時の修理代が高いのだ。できれば保証付き車両を選びたい。
一度ハマると癖になるのがオープンカー。大定番となるが、オススメは3代目ロードスターだ。
FRドライブのイロハが学べるほか、歴代モデルのなかでも、最も車内が広い点やパワフルな2Lエンジンなどトータルバランスに優れる。初代のNAだけでなく、歴代モデルが見直されている今、いいものを手に入れておきたい。
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