素のままで十分!! シンプルでもあなどれない「実力派ベースグレード」4選

素のままで十分!! シンプルでもあなどれない「実力派ベースグレード」4選

 近年の新車は装備が充実している。法規に合わせた追加装備もあるが、それにともない価格が上昇していることも事実で「もっとシンプルでいいからリーズナブルなクルマが欲しい」と想っている人も少なくないだろう。そんな人必見、ベースグレードでも我々を満足させてくれる実力派を紹介する。

文/木内一行、写真/スズキ、スバル、ホンダ、マツダ

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「ファーストカーとしても満足できる高コスパ」 ホンダ・フィット

素のままで十分! シンプルでもあなどれない「実力派ベースグレード」4選
ベーシックのヘッドライトはハロゲン(ハイブリッド仕様はフルLED)。ホイールはひとつ上級グレードの「ホーム」と同じ15インチスチール+フルキャップを装備する。ただしボディカラーは、シルバー、ホワイト、ブラックの3種のみ

 2001年に登場し、今やホンダの屋台骨を支える存在にまで成長したフィット。

 現行モデルにあたる4代目は登場してからすでに5年以上経っているが、2024年の乗用車新車販売台数ランキングでは16位に入るなど根強い人気を誇っている。

 そんな現行フィット、魅力はいくつもあるが選びやすいグレード構成もそのひとつ。なかでも、コストパフォーマンスの高い「ベーシック」に注目したい。

 ベーシックはその名の通り基本モデルにあたるグレードで、ガソリン仕様とハイブリッド仕様の両方に設定。

 N-BOXのベースグレードと大差ない177万円という価格のガソリン仕様を例にあげると、機能は限られるもののホンダセンシングは標準装備だし、マルチインフォメーションディスプレイやサイドカーテンエアバッグ、オートブレーキホールド機能も搭載。

 チップアップ&ダイブダウン機構付き可倒式リアシートやスマートキーシステムも採用し、フィットのストロングポイントである利便性も損なわれていない。内外装が少々質素なところは目をつぶるべきポイントではあるが……。

 つまり、シンプルだが装備は充実しており、現実的には不都合がないモデルといえる。これで軽自動車と同等の価格で狙えるのだから、魅力的なことは間違いない。

 ちなみに、ひとつ上のグレードにあたる「ホーム」より約28万円安く、最上級の「リュクス」と比べると60万円近くも安い。

 セカンドカーとか足がわりではなく、ファーストカーとしても十分に満足できるはずだ。

「ガソリン&FFだって捨てたもんじゃない」 スバル・インプレッサ

素のままで十分! シンプルでもあなどれない「実力派ベースグレード」4選
躍動感のあるデザインのエクステリアは、STの場合フルLEDヘッドライトおよびLEDフォグランプ、サイドシルスポイラーが非装着。17インチアルミホイールは他グレードと同じだが、カラーがシルバーとなる

 2023年のフルモデルチェンジ時から評価の高かった6代目インプレッサ。

 必然的にマイルドハイブリッドのe-BOXERモデルに注目が集まるが、ベースグレードにあたる「ST」も完成度が高いと評判だ。

 STの最大のポイントは、インプレッサで唯一の純ガソリンモデルということ。

 搭載される2リッターの水平対向エンジンは従来型を進化させ、振動や騒音を低減しつつ燃費性能を向上。組み合わされるリニアトロニックCVTも一新し(FFは新開発、AWDはアウトバックと同型)、走りの質感を高めている。

 さらに、エンジン単体ではe-BOXERモデルよりもわずかながらパワフルで、なおかつ車両重量が140kg以上軽い。こういった部分も軽快な走りに影響してくるのだ。

 ベースグレードとはいえ装備も侮れない。LEDヘッドライトや17インチアルミホイールのほか、11.6インチセンターインフォメーションディスプレイも標準装備。

 上級グレードとは仕様こそ異なるもののアイサイトも搭載している。見た目だって、サイドシルスポイラーとLEDフォグランプが非装着になるくらいで、大きな差はない。

 そして、FFで比較するとe-BOXERの基本グレードとなるST-Gよりも約21万円安い。さらに、装備が充実したST-Hになると、その差は約41万円にまで広がる。

 スバル車というとAWDとかターボのイメージが強いが、FFの純ガソリン車だって捨てたもんじゃない。あえて選びたいグレードなのだ。

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