4月1日に創業100周年を迎え、富士重工から社名変更をおこなったスバルといえば、優れた四駆性能や水平対向エンジンを擁し、熱狂的なファンを持つ。
それに加え、アイサイト効果で「スバル車に興味を持っている」という方も多いのではないだろうか。
そんなスバル車のいい部分はもちろん、ウィークポイントも含めて購入前には押さえておきたいもの。そこで、スバルの自社開発全モデルを白黒ハッキリ評価。アイサイトの“注目情報”も要チェックだ!
文:渡辺陽一郎/写真:編集部
ベストカー2017年5月26日号
インプレッサスポーツ/G4
■インプレッサスポーツ/G4の○
2016年秋にフルモデルチェンジを受けたスバルの主力車種で、現行型はプラットフォームを刷新した。
走行安定性と乗り心地のバランスが優れ、機敏に曲がるスポーティな演出は控えめだが、車両が操舵角に正確に向きを変えて運転しやすい。乗り心地も路上の細かなデコボコを吸収して快適だ。
安全装備も充実させ、歩行者保護エアバッグも全車に装着した。内装は質を高めて後席の居住性も優れる。
■インプレッサスポーツ/G4の×
注意点は先代型に比べて斜め後方の視界が悪化したこと。1.6Lエンジン搭載車のリアスタビライザーを省いたのもスバルらしくない。1.6Lは動力性能も不足する。
SUBARU XV
■SUBARU XVの○
最低地上高が200mmだから、悪路のデコボコを乗り越えやすい。そのいっぽうで全高を1550mmに抑えたから立体駐車場を利用しやすい。
SUVでは安定性が優れ、居住性も後席を含めて快適だ。アイサイトバージョン3と歩行者保護エアバッグを装着して安心感も高めた。
価格はインプレッサスポーツと比べると、10万8000円の上乗せだから割安感が強い。
■SUBARU XVの×
車両重量が1400kgを超えるから、1.6Lでは動力性能が足りない。先代型に比べると後方視界が悪化した。フォレスターの※アダプティブドライビングビームを装着してほしい。
※対向車や先行車の位置を検知し、ハイビームの照射範囲をコントロールする機能
レヴォーグ
■レヴォーグの○
日本で買えるワゴンでは商品力が最も高い。走行安定性が優れ、乗り心地も満足できる。全幅は1800mmを下回り、取り回し性もいい。
4WDを装着して安全装備も充実させながら、1.6Lターボは価格が割安だ。安全装備も充実させた。
■レヴォーグの×
2Lターボの動力性能は高いが、アイドリングストップが付かない。1.6Lと価格を比べると、装備差を補正しても、排気量の拡大と4WDの上級化で約47万円高い。
フォレスターのターボは、4WDの機能が同じとはいえ自然吸気の16万円のアップに抑えた。1.6L車は1500回転以下で駆動力が落ち込む。
フォレスター
■フォレスターの○
最低地上高は220mmを確保して、悪路の走破力が高い。そのわりに床が低く乗降性も優れている。前後席ともに床と座面の間隔が適度で、後席の足元も広いから4名で乗車しても快適だ。
全高は1700mmを超えるが、運転感覚が腰高ではなく、走行安定性もいい。最小回転半径は5.3mに収まる。
■フォレスターの×
ターボは自然吸気の2Lと比べて、実質16万円の価格上昇だから買い得だが、アイドリングストップはない。
自然吸気は運転を楽しむSUVでは力不足だ。電動パーキングブレーキを装着して、クルーズコントロール作動時の自動停止状態を維持してほしい。
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