マツダのSUVを語るうえで、長年欠かせない存在だったディーゼル。ところが新型CX-5では、その“当たり前”が大きく変わった。なぜ人気を支えてきた選択肢をあえて手放したのか? 新型CX-5の大胆な決断の背景を探ってみよう。
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】ディーゼルはなくなったのにコスパいい!? 新型CX-5内装の豪華感をご覧アレ!(13枚)画像ギャラリーマツダSUVの代名詞のひとつでもあったディーゼルの廃止
マツダの人気クロスオーバーSUVであるCX-5が、2026年5月にフルモデルチェンジを実施して販売をスタートした。今代で3世代目となるCX-5は、エクステリアのデザインなどは一目でCX-5であることが分かるもので、高い評価を集めた過去のモデルとの共通点を感じさせてくれるが、ひとつ気になる点がある。それがディーゼルモデルの廃止である。
2012年2月に登場した初代CX-5は、マツダの新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」を全面採用した初めての車種としても知られているが、特に「SKYACTIV-D」と名付けられたディーゼルエンジンは多くユーザーに衝撃を与えるものだった。
それまでディーゼルエンジンというのは主に商用車に用いられるもので、粘りのあるエンジン特性や軽油による経済性は美点ではあるものの、振動や騒音が大きく、フィーリングも良くないものというイメージが強かった。
しかしSKYACTIV-Dでは独自の技術によって理想の燃焼を追求することで、優れた排出ガス性能だけでなく、高い燃費性能や太いトルクを実現し、さらに静音性やフィーリングも良好なエンジンとして多くのユーザーに支持されることとなったのだ。
その結果、マツダのSUVイコールディーゼルエンジンというイメージが固まりつつあったのだが、新型CX-5では、そのディーゼルエンジンをラインナップから外し、2.5Lのマイルドハイブリッド一本に絞ったのが衝撃だった。
コストの増大よりも求めやすさを優先した結果?
マツダによればこのラインナップは一時的なもので、遅れてディーゼルモデルが追加される……ということではなく、このクラスに置いてのディーゼルモデルは一定の役割を果たしたという考えによるものとのこと。
確かにディーゼル車が人気だった欧州も、排出ガス規制がより厳しくなってきており、それをクリアしようと考えるとコストの増大は避けられない。それならばパワートレーンのラインナップを絞ってユーザーが買いやすいものにした方が良いと考えるのも正しい選択肢のようにも思える。
実際、新型CX-5はミドルクラスのクロスオーバーSUVで、センターディスプレイや電動パーキングブレーキなど、このクラスを求めるユーザーが欲しいと思うものが標準装備でありながら、330万円という価格を実現しているのは驚異的とも言えるのではないだろうか。
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