2020年6月8日、とうとう発売となったRAV4 PHV。先行予約の段階で納期が半年待ちの11月頃になっているという。
だが、そもそもRAV4には元々の設定としてハイブリッド車がある。その違いは何だろう? そしてその違いは、 ハイブリッド車の最上級グレードG=388万8500円(税抜)とPHVの最安価グレードG=469万円との差、約80万円を埋めるに値するものなのだろうか?
自動車評論家 鈴木直也氏の試乗評とともに「PHV」の価値を探る。
●トヨタ RAV4 PHV グレードと価格
・BLACK TONE=539万円
・G “Z” =499万円
・G=469万円
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※本稿は2020年6月のものです
文:鈴木直也、ベストカー編集部/写真:TOYOTA、ベストカー編集部/撮影:池之平昌信
初出:『ベストカー』 2020年7月26日号
■そもそもRAV4 PHVってどんなクルマなの?
(TEXT/編集部)
RAV4ハイブリッドをベースに、駆動用大容量リチウムイオンバッテリーを搭載した「プラグインハイブリッドモデル」なのだが、ここでのポイントは、トヨタはこのPHVを「RAV4シリーズの最上級モデル」と位置づけている、ということ。
外部充電でEV走行が95km可能であることももちろん大きなアピールポイントだが、単なる「エコ性能に優れたモデル」というよりも、「圧倒的な動力性能と優れたエコ性能を両立するプレミアムモデル」というイメージ。
実際、システム出力306psのたたき出す動力性能はインパクトがあり、RAV4ハイブリッドとはまったく違った個性を発揮するモデルである。
外部充電は100V/6Aの家庭用電源では27時間、200V/16Aだと5時間半で満充電可能。1500Wの外部出力も可能なので災害時の電源としても活用できる。
■RAV4ハイブリッドと何が違う?
(TEXT/編集部)
床下に18.1kWhの大容量バッテリーを搭載し、フロントモーター出力を120ps/20.6kgmから182ps/27.5kgmへと大出力化。EV走行は最大95km(WLTC相当値)可能としているのがPHVの最大の違いだ。
■荷室や室内スペースは狭くない!?
(TEXT/編集部)
写真はカットボディの展示車両。
一番かさばるバッテリーは床下、充電器やDCDCコンバータを後席下にレイアウトすることで、基準車RAV4と比較してもインテリア空間を犠牲にすることはなく、充分な荷室容量を維持している。
後席座面クッションは、若干薄くなっているが、座り心地に影響はほとんどない。
■約90万円の価格差の価値は?
(TEXT/編集部)
PHV専用デザインのブラック基調のインテリアカラーや合皮を使った表皮デザインなどで、ノーマルRAV4よりも豪華な印象。
外観ではフェンダーアーチモールやサイドシルの光沢感のあるブラック塗装がポイント。パワーユニット以外の差も結構あるのだ。
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