今人気の高いカテゴリーは軽自動車とSUVだ。この2つの要素を併せ持つ軽SUVに、ダイハツ「タフト」が登場して6カ月。先駆者であり、ライバルであるスズキ「ハスラー」との対決はどうなっているのか!?
またタフトとハスラーを選ぶ人には何か違いはがあるのか? どんなポイントで両車が選ばれているのか? ライバル対決の内幕を検証していく。
文/渡辺陽一郎
写真/編集部、DAIHATSU
【画像ギャラリー】ともに譲らぬ魅力あり! 販売好調のタフト&ハスラーを詳しくチェック!!
■先代の人気が後押しするハスラー 後発ながら健闘のタフト
2020年1~9月の販売統計を見ると、軽自動車の最多販売車種は、国内のベストセラーでもあるホンダ「N-BOX」だ。2位はスズキ「スペーシア」、3位はダイハツ「タント」と続く。
この順位は今では定番だが、スズキ「ハスラー」とダイハツ「タフト」も注目される。広い室内に、SUVの悪路走破力と使い勝手を加えたことが特徴だ。両車は内外装のデザインが似ていることもあり、格好のライバル同士になる。
両車の届け出台数を見ると、2020年8月はハスラー:6384台、タフト:5292台。9月はハスラー:7757台、タフト:6873台となる。いずれもハスラーが上まわり、8月は1092台、9月は884台の差が付いた。
ハスラーの発売は2020年1月(発表は2019年12月)、タフトは2020年6月だから、タフトは新型車とされるが、売れ行きはハスラーが多い。
この台数格差は、乗り替え需要の有無によるところが大きい。ハスラーは先代(初代)モデルを2014年1月に発売して、堅調に売れていた。2014~2019年の累計販売台数は約48万台で、1カ月平均でも7000台近くに達する。先代型から現行ハスラーに乗り替えるユーザーも多く、新規投入されたタフトに比べて売れ行きを伸ばしやすい。
ちなみにタフトは1970年代から1980年代にも売られていたが、これは小型のSUVでまったく違うクルマだ。またダイハツは背の高いSUV風の軽自動車として「キャストアクティバ」も用意したが、販売が低迷して乗り替え需要は少ない。タフトの発売に合わせてキャストアクティバは廃止され、今はキャストスタイルのみが残っている。この経緯を振り返ると、タフトの売れ行きは、ハスラーを下まわるものの健闘しているだろう。
コメント
コメントの使い方