ルノーが次世代EV普及に向けたコンセプトカー「メガーヌeヴィジョン」を世界初公開

ルノーが次世代EV普及に向けたコンセプトカー「メガーヌeヴィジョン」を世界初公開

 電動車へのシフトを急速に進める欧州では、EVの新型車が続々と発表されている。フランスのルノーもいよいよ主力車種へのEV投入へと動き出した。その方向性を示すEVコンセプトカー「メガーヌeビジョン」を世界初公開。

 このEVコンセプトは、ルノー・日産・三菱によるアライアンスの強みを活かし、EV車専用となる新プラットフォームをクロスオーバーEV「日産アリア」と共有しているという。

 しかしながら、サイズやバッテリー容量など、アリアとは異なる点もおおいようだ。公表されている最新情報を基にルノー新EVについて解説しよう。

文:大音安弘、写真:ルノー、日産自動車

【画像ギャラリー】ルノー次世代クロスオーバーEVコンセプト「メガーヌeヴィジョン」


2021年発売のルノーEVはクロスオーバーに

 電動化に熱心な欧州から、2021年に新たなEVが誕生することが判明した。フランスのルノーは、2020年10月15日(現地)、次世代EVコンセプト「ルノー メガーヌeヴィジョン」を世界初公開した。

 そのスタイルは、クーペとSUVのスタイルを融合させたコンパクトモデルに仕上げられており、ルノーが取り組む新しい電動車戦略のシンボルとなるクルマだという。発表されたモデルは、コンセプトとなるが、このデザインをベースとした市販車の開発が進んでおり、2021年の発売が予告されている。

ルノーの新世代EVコンセプト「メガーヌeビジョン」は、同ブランドが進める電動車戦略の新たなシンボルだ
ルノーの新世代EVコンセプト「メガーヌeビジョン」は、同ブランドが進める電動車戦略の新たなシンボルだ

アライアンスの強みを活かし、プラットフォームを共有

 メガーヌeヴィジョンは、ルノーの主力車であるメガーヌの名が与えられているが、完全な電気自動車(BEV)として設計されており、電動車専用のプラットフォーム「CMF-EV」を採用する。

 それは同じく2021年の発売が予告されている日産のクロスオーバーEV「アリア」とプラットフォームを共有することを意味する。事実、同プラットフォームは、ルノーと日産による共同開発によるものだが、両者が単なる姉妹車と捉えるのは早合点だ。

 まず決定的な違いは、ボディサイズにある。日産アリアは全長4595mm×全幅1850mm×全高1655mmであるのに対して、ルノーメガーヌeヴィジョンは、全長4210mm×全幅1800mm×全高1505mmとコンパクト。

 意外にも現行型メガーヌハッチバックよりも小さいのだ。ホイールベースも、日産アリアよりも75mm短い2700mmとしている。

 ルノーによれば、プラットフォーム「CMF-EV」で、セダンから大型SUVまで幅広いボディに対応可能だという。想像以上に柔軟なプラットフォームなのである。これも内燃機関を持たないことのメリットなのだろう。またサイズの違いは、アリアとメガーヌeヴィジョンが追及する方向性が異なることも示す。

同じプラットフォームを共有する「日産アリア」とはサイズ感は異なり、ルノーの独自性が示される
同じプラットフォームを共有する「日産アリア」とはサイズ感は異なり、ルノーの独自性が示される

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