トヨタは国や地域によって販売車種を選別している。これはトヨタのプレミアムブランドであるレクサスについても同様だ。
そのレクサスで今注目を集めているのが、中国、香港、台湾をはじめとするアジア限定の高級ミニバンであるLMだ。少数ではあるが、並行輸入車として日本に上陸し、2000万円オーバーの高額ながら、入れば売れる状態が続いている。
ちなみに、中国で販売されるLMは、2.5LハイブリッドのLM300hで4人乗りと7人乗りをラインナップし、7人乗りは116万6000元、4人乗りは146万6000元ということで、1元=16円で換算すると、それぞれ日本円で1865万6000円、2345万6000円となる。
ということで、並行輸入業者が暴利をむさぼっているわけではないのだ。
この超高級ミニバンのレクサスLMが日本に導入されない理由、そして日本導入の可能性について考察する。
文/渡辺陽一郎
写真/LEXUS、TOYOTA、ベストカー編集部
【画像ギャラリー】中国では2000万円前後で販売中!! LSより高額なフラッグシップミニバンのLMは史上最高級ミニバン!!
■日本で販売していないLMの需要は高い
最近はアルファードの販売が好調だ。
2020年9/10/11月の登録台数は1万台を超えた。もともとアルファードは人気車だったが、取り扱い販売店はトヨペット店のみだった。それが2020年5月以降は、トヨタの全店が全車を扱う体制に移行して、アルファードの売れ行きも急増した。
そのいっぽうで姉妹車のヴェルファイアは売れ行きを落とし、1カ月あたり1000~1300台に留まる。基本的にはアルファードと同じクルマなのに、登録台数では大差を付けられた。
それにしてもアルファードの売れ筋価格帯は350万~500万円に達する。この価格帯のクルマがフィットやシエンタよりも多く売れるのだから、物凄い人気ぶりだ。
そしてアルファードの人気が高騰するなら、レクサスLMのニーズも同様に高いだろう。
中国や香港で販売されるレクサスブランド(トヨタが展開する上級ブランド)のミニバンで、アルファードをベースに開発された。ただしミニバン大国とされる国内市場には投入されていない。
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