■レクサスの発展に必要なもの
前述のとおり国内市場は、レクサスではなくトヨタブランドの天下だ。クラウンなどのトヨタ車から、レクサスに乗り替えるユーザーも多い。そこを考えても、最上級ミニバンとなり得るレクサスLMが欲しい。
今は実質的にアルファードが最上級ミニバンだから、さらに上級移行したいアルファードやヴェルファイアのユーザーは困ってしまうが、レクサスLMがあれば満足できる。
「トヨタからレクサスへ」という強固な導線を築ければ、海外とは違う日本特有の効果的なブランド戦略や販売促進も可能になる。メルセデスベンツの売れ行きを上回ることもできるだろう。
ただし「トヨタからレクサスへ」という国内独自の展開を確立させるには、トヨタ車と同様、日本のどこでもレクサスの購入を可能にする必要がある。
それなのに今のレクサスの店舗展開は、輸入車が好調に売られる都市部が中心だ。しかも国内の店舗数は約170箇所で、トヨタ全店の約4600店舗に比べると大幅に少ない。1県に1店舗しかない地域も多い。
レクサスが誰でも公平に購入できるトヨタブランドの安心感を身に付けることも、今後の大切な課題だ。レクサスの店舗は高コストだが、地域によっては、トヨタの販売店の中にレクサスコーナーを設けてもいいだろう。レクサスをもっと身近な存在にすべきだ。
レクサスをさらに発展させるには、堅苦しい縛りを設けず、地域などのニーズに応じて柔軟に対応することが不可欠になる。LMの導入もその中に含まれる。
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