2020年1月にマイナーチェンジが発表された、ホンダのシビックタイプR。しかしコロナ禍で当初の予定から2020年10月9日に発売がずれ込むと、国内200台限定発売の「リミテッド」のみならず、本来なら通年販売となるはずのノーマルタイプまで瞬く間に「売り切れ」となってしまった。
なぜこのような事態に陥ってしまったのか? コロナ禍以外にも背景があったのか? その「ホントのところ」をホンダ広報、販売店へ聞いてみた。
※本稿は2021年3月のものです
文/ベストカー編集部 写真/HONDA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2021年4月10日号
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■幻の高性能車となってしまったタイプR
NSX、インテグラに続く「タイプR」シリーズ第3弾として初代シビックタイプRが登場したのが1997年。185psを発生する1.6L NAエンジンは好評をもって受け入れられ、その後2代目、3代目と速さを極めていく。
歴代初となるターボエンジンを搭載したのが、2015年に発売された4代目。そして今回の主役である5代目は2017年7月に発表された。
搭載するK20C型エンジンの出力は320ps。リアサスは先代のトーションビームからマルチリンクへ変更され、その走りはさらに進化した。
そして昨年10月8日、マイナーチェンジモデルが発表された。
フロントグリル開口面積拡大による冷却性向上、2ピースフローティングディスクブレーキの採用、そしてサスシステムのアップデート。
FFスポーツとしては至高の域に達する走りを見せたのだが、ここで異変が起きる。
買えないのである。
■英国工場閉鎖と「優秀なディーラー」のWパンチ??
軽量化に専用セッティングとされたダンパーシステム&EPSなど、さらにチューンが進んだ200台限定モデル「リミテッドエディション」が買えないというのなら、わかる。
実際、リミテッドエディションは10月8日の発表から瞬く間にWEB抽選用の10台を除く190台が完売した。
だがノーマルモデルも買えないのである。ノーマルモデルは限定ではなく通年販売が行われるモデル。
にもかかわらずホンダのホームページを見ると「ご好評につき、予定していた販売台数が全て終了致しました」との表記で、もう新車購入できない旨が伝えられている。なぜこうなったのか。
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