月販6000台程度で好調な売れゆきを続けていたアルファード。それが昨年の後半からは、さらに売れゆきを伸ばして月販1万台オーバーを記録。驚くほどのバカ売れ状態となっている。
売れているのはメーカーにとって喜ばしいことだ。が、計画を大幅に上回るような売れゆきは不都合も生じるという。そして、アルファードは昨年からあまりに売れすぎていることが、今後の下取り価格や新車販売にも影響を及ぼす可能性があるのだという。
今、過剰な売れ方をしているようにみえるアルファード。高価なクルマがどんどん売れていく様はバブル期のようなだけに、この好調ぶりが突如終わることになるのか? 今の “アルファードバブル”を新車販売事情通の小林敦志氏が考察する。
文/小林敦志 写真/TOYOTA、ベストカー編集部
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■月販台数は目標3000台に対して、最新はなんと1万台オーバー!
トヨタの現行型アルファードがデビューしたのは、2015年1月26日。デビュー後1カ月時点での受注状況を伝えるトヨタのリリースでは月販目標台数3000台に対し、2015年2月25日時点での累計受注台数がアルファード単独で約2万台になったとしている。
ちなみにこの時は兄弟車であるヴェルファイアのほうが、累計受注台数が約2万2000台と多かった。
現行モデル登場後、年間販売台数(1月~12月)において、初めてフルカウントとなる2016年の年間販売台数は3万7069台となり、月販平均販売台数は目標を約69台上回る約3069台であった。
その後はグラフを見てもらえばわかるとおり、ひたすら販売台数を増やし続け、2020暦年締めでは9万748台となり、月販平均台数はデビュー時の目標販売台数の約2.5倍となる、約7562台となっている。
さらに2020年度(2020年4月~2021年3月)の年間販売台数では、10万6579台となり、月販平均台数は約8881台となった。
2020年度における単月締めでの販売台数を示したグラフをみると、2020年9月からグラフが一段高くなっているのがおわかりになるだろう。
2020年度の年間販売台数を上半期(2020年4月~同年9月)と下半期(2020年10月~2021年3月)に分けると、上半期が4万4311台(月販平均約7385台)なのに対し、下半期は6万2268台(月販平均1万378台)となり、下半期では月販平均台数が1万台を超えている。
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