コンパクトクラスからラージサイズまで、ありとあらゆるSUVが登場し、いまや猫も杓子もSUVといえるほどの一大ブームが起きている。
思い起こせば、約15年前の国内におけるSUV比率は、新車として売られる小型/普通乗用車の10%弱だった。それが今は25%に達する。コンパクトカーの40%に次ぐ売れゆきになっている。
さて、いざSUVを選ぼうとするとたくさんありすぎて、どれを選べばいいのか迷う人が多いだろう。特に最近の傾向では、コストパフォーマンスの高さもSUV選びの重要な要素にもなってきている。
そこで、今回はコスパのよさを基準に、コスパのいいSUVランキング・ベスト5を選んでみた。
文/渡辺陽一郎
写真/トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、ベストカー編集部
■コスパNo.1:ホンダヴェゼル
●買い得グレード:e:HEV・Z・2WD(289万8500円)
機能や装備の割に価格が安い買い得なSUVは、全長を4500mm以下に抑えたコンパクトな車種に多い。コンパクトSUVは、価格が求めやすいこともあり、多くのユーザーが購入の対象に選ぶ。その結果、ライバル同士の競争も激しくなり、買い得度も強まった。
そしてコンパクトSUVのなかでも、買い得度の1位になる車種がヴェゼルだ。水平基調のボディは視界が良く、インパネなどの内装も上質に仕上げた。
居住空間は広く、身長170cmの大人4名が乗車した時の後席の足元空間は、握りコブシ2つ半に達する。この後席の余裕は、CR-VのようなミドルサイズSUVと同程度だ。
後席の取り付け位置が後方に寄っているから、荷室長(荷室の奥行寸法)は十分とはいえないが、ヴェゼルは燃料タンクを前席の下に搭載した。そのために後席を床面へ落とし込むように小さく格納できる。この状態では床の低いボックス状の荷室になる。
そして買い得グレードのe:HEV・Zは、モーター駆動が中心のハイブリッドシステムを搭載しており、加速が静かで滑らかだ。動力性能は特にパワフルではないが、コンパクトSUVとしては十分な性能を備える。
e:HEV・Zは装備も充実しており、ドライバーから見えない後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットインフォメーション、曲がる方向を照らすLEDアクティブコーナリングライト、リアゲートの電動開閉機能、18インチアルミホイールなどを標準装着した。
2WDの価格は289万8500円だから、装備を充実させたSUVのハイブリッドとしては買い得だ。
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