■ホンダF1黄金期を支えたエンジニアの挑戦
ホンダは創業以来さまざまな挑戦をしてきました。二輪、四輪、船外機に続き、航空機の生産・販売も実現、陸海空すべてのモビリティを手がけるのは世界で唯一ホンダだけ。
そんなホンダは高齢化社会、要介護人口の増加を見据え、「ヘルスケア」という新たな挑戦を開始。
本書、『ホンダの新たな挑戦 元F1エンジニアの歩行アシスト開発奮闘記』は、そんなホンダの、そしてエンジニアの挑戦の軌跡をたどる一冊です。

『ホンダの新たな挑戦 元F1エンジニアの歩行アシスト開発奮闘記』 著者・伊藤寿弘 定価:本体1500円(税別)四六判 224ページ ISBN 978-4-06-220974-8 2018年10月29日(月)発売
世界初の二足歩行人間型ロボット(ASIMO)を完成させたその技術を活用して、自分で歩くことの喜びを多くの人に提供したい、と始めた歩行アシストですが、ホンダをもってしても艱難辛苦の連続でした。
著者は歩行アシストのプロジェクトリーダーであった伊藤寿弘氏。第二期ホンダF1でF1界の伝説ドライバーの故アイルトン・セナもその実力を認めた電装系エンジニアです。

写真はホンダのマシンを駆るアイルトン・セナと、その話を(マシンに反映すべく)聞く著者・伊藤寿弘(いとうひさひろ)。1956年愛知県生まれ。同志社大学卒業後1980年本田技研工業に入社。アコード、シティーターボなどの電子システムとデバイスの開発を担当後、ホンダの第2期F1プロジェクトに参画。F1撤退後、ホンダEV PLUSの商品化を経て再度レースプロジェクトに復帰し四輪レース(第3期F1、CART、GT)の電装システムを担当。2009年から歩行アシストの開発に携わる。2017年本田技研工業退社後はテックラフト代表として技術コンサルタントに従事。JRCA、IRCA登録QMS審査員補
本書ではF1時代の逸話、ホンダの挑戦の歴史などを交えながら、歩行アシストの開発過程を克明に語っています。本書は異分野の商品のプランニング方法、研究方法に加え、いかにして障壁を乗り越えたかも記されているので、現役エンジニア、将来エンジニアを目指す学生にとって必読の一冊といえるでしょう。
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