ドイツの南のはずれに位置する小さな街、アウグスブルクにあるマツダミュージアム。ここでマツダ MX-5(ロードスター)オーナーたちのオフ会が開催された。日本から遠く離れた異国の地で、マツダ愛溢れるミュージアムにマツダ愛溢れる人々が集った!!
文/写真:池ノ内みどり
■MX-5オーナーたちが思い思いに楽しむイベント
マツダミュージアムの敷地内に入りきれない車両は、近所の別駐車場にずらりと並んでおり、実に圧巻だ。くじ引きやチューニングショップのYoutubeライブ放送をしている以外は、フリースタイルなMX-5のオフ会。
ミュージアムに併設のカフェスペースでずらりと並んだMX-5を見ながら、のんびりランチタイムやお茶を愉しんだり、旧知のオフ会仲間との再会でおしゃべりに興じるなど、思い思いに楽しむオーナーさんたちの姿があった。
なにやら熱心に色んなクルマを見ながら、楽しそうにはしゃぐちょっとやんちゃそうな若者たちのグループに話しかけてみると、素直でとてもフレンドリー! どこで手に入れたのか、藤原とうふ店のスニーカーを履いている男子もいる。
カッコいいクルマは世に溢れているが、一体、なぜMX-5は彼らを魅了するのだろう?「最新のドイツ車はクルマに操られている気がするけど、MX-5は自分がクルマを自由に操れるんだ」となんとも明言が飛び出したではないか。まさしく『人馬一体』!
まだ20代の彼らは、MX-5をきっかけに日本という国、日本のカルチャーに興味を持った。まだ見ぬ日本へ訪れる機会があるならば、レンタカーを借りて(もちろんMX-5!)、首都高を走り、大黒ふ頭へ行きたいと強く願っているそうだ。
日本では昭和のバブル世代にはステータスのひとつだった左ハンドルのドイツ車だが、彼らドイツの若者にとっても右ハンドルの日本車は喉から手が出るほどに欲しくてしょうがない夢のクルマなのだそう。そんな彼らの熱い思いを聞いていて、なんだか昭和世代にタイムスリップしている感じがした(笑)。
若者の中には、MX-5が好き過ぎて、このミュージアムの親会社であるマツダの販売店へメカニックの見習い工として修業で入り、そのまま就職してしまった男子もおり、ドイツでそんな若者がいるだなんて、日本人としては嬉しい限りだ。
彼ら20代はまだとてもスレンダーだが、中年オーナーさんにはかなり恰幅の良い方々も多い。ドイツ人の平均身長は、男性が180cm、女性は166cmとなかなかの高身長。そして、体格もしっかりしている。
人馬一体Tシャツがご自慢の男性にきいてみると、乗っていると全く平気なんだとか。結構、キュウキュウに見えるけど、乗っているご本人達は特に不便はなしと断言される。
彼らご夫妻は遠くオーストリアのウィーンから、夏のバケーションの中にこの日を組み入れてやって来られたのだとか。ご夫妻でMX-5を1台ずつ所有されているそうだ。このご夫妻に限らず、中高年の方々は複数台のMX-5を所有されている方が多く見受けられた。
ドイツではSaisonkennzeichen(シーズンナンバー)という制度があり、自分が乗りたい月だけ登記し、その他は車庫に保管しておく制度がある。多くのオーナーは3月または4月から10月にだけ乗り、路面凍結防止に砂利や塩カル剤が撒かれる冬季には別のクルマを利用する方も多い。
その分、保険代や維持費も節約できるし、クルマも痛まないので一石二鳥なのだ。ただ、MX-5のオーナーさんが、家族用に所有されているクルマにCXシリーズを挙げなかったのがとてもフシギ。
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