よかれと思ってやったはずなのに相手には不快感を与えてしまった……。そんな経験はしたことはないだろうか? これはクルマを運転しているなかでも起こりがち。マナーを守るつもりで行った行為も相手は不快きわまりない行為と感じてしまう場合もある。その結果、大きなトラブルに発展する恐れも。
ここでは、トラブルや交通事故の原因になりかねない、4つの運転マナーを検証していきたい。
文/斎藤由紀子、写真/写真AC、イラストAC
【画像ギャラリー】万人が嬉しいとは限らない、危ない運転マナーに気を付けよう(8枚)画像ギャラリークラクションの音は不快指数100%の爆音!
■救急車のサイレンより大音量!?
クラクションの使い方に関しては耳タコという人も多いかもしれないが、それほどクラクションが原因のトラブルが多いということだ。事実、クラクションが引き金となった殺人事件も数多く発生している。
保安基準でクラクションの音は112デシベル以下87デシベル以上と定められているが、112デシベルとは電車が通る時のガード下の音くらいの大きさで会話を成立させるのはほぼ不可能とされている大きさ。救急車のサイレンでさえ80デシベルだ。
クラクション(警音器)はその名のとおり警告音を鳴らすための装備なので大音量であることは仕方がないが、それだけの大音量を発する装備を乱用すればおのずとトラブルの種になることは想像に難くないはずだ。
たとえお礼のクラクションであっても、周囲の人たちを不快にさせたり驚かせたりする可能性がある。また、周囲に子どもや足腰が弱った高齢者などがいた場合、驚いて転倒させたりする危険もはらんでいることは心しておこう。
■お礼であっても法律違反
クラクションは基本的には事故を防ぐために鳴らすもので、鳴らしていいシチュエーションは法的にかなり限定されている。
道路交通法第54条では「車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。 ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない」とされている。
つまり、お礼の意味でクラクションを鳴らすのは法律違反なのだ。警音器使用制限違反とみなされると3000円の反則金が科せられる。
不要なトラブルを回避するためには、クラクションは使用せず、軽く会釈をする、手をあげるなどの方法でお礼をすることが賢明だ。
コメント
コメントの使い方常時変わっていくその地域ごとの習慣に対応できないなら、もう自身が十分に臨機応変な運転で円滑に交通を回すことが出来なくなっていると認識する時期でしょう。
例えばクラクションが悪と思い込む余り、見通しの悪い山道でも絶対に鳴らさない車が急増しています。標識なくても自己判断して欲しいですが、せめて標識ある場所では使ってください、危険です。