クルマの装備は、派手に登場したわりにはすぐに廃れたもの、地味ながらも長く生き残っているものなどさまざま。いずれにせよ、いつの時代も「それいる!?」という装備が存在していることはたしか。そこで今回は、「それいる!?」的な装備を考えてみたい。
文/室井 圭、写真/トヨタ、日産、写真AC、FavCars.com
【画像ギャラリー】存在意義があると感じるか否かはアナタ次第!?(12枚)画像ギャラリー公道では無用の長物「180km/h表示を超えたスピードメーター」
ひと昔前までは国産車のスピードメーターは180km/hまでしかないというのが常識だった。180km/hオーバーのスピードメーターが装着された輸入車を見ると「かっこいい!!」と、憧れの念を抱いた人も多いのではないだろうか?
そしてここ最近、180km/hを超える数値が表示されているスピードメーターが増えてきている。とはいえ、いまだ普通車で180km/h、軽自動車では140km/hでエンジンへの燃料の供給がカットされる速度リミッターは搭載されているため、実際にはリミッターをカットしないかぎりそれ以上の速度を出すことはできない。
ということは、180km/h以上のスピードメーターって張り子の虎みたいなもんじゃないか!? むしろ、180km/h表示のメーターに慣れた人にとっては目盛りが細かくて見づらいという声も。
そもそも速度リミッター自体が安全を配慮したメーカーの自主規制によるもので、法的根拠はない。速度リミッターの装着が道路運送車両法で義務づけられているのは大型トラックのみだ。
とはいえ、公道しか走らないというドライバーがあえてリミッターカットをしようなんてことは思わないはず。そもそも180km/hすら出したことがないという人がほとんどだろう。もちろん、日本の公道ではドイツのアウトバーンのような速度無制限の区間はないため、出したら法的にアウト!
いろいろなことを考慮すると、やはりサーキットを走るような特殊な人以外は、180km/h表示を超えたスピードメーターは必要ないのでは?
グローバルカーの場合は、海外向けと国内向けでメーターを付け替えるとコストがかかるため、海外仕様ままにするというコストカットの意味合いもあるというが……。とにかくその存在意義が乗り手にとっては微妙な装備だ。
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