2023年3月10日、トヨタは公式サイトにてC-HRの生産終了をアナウンスした。2016年に登場し約7年もの間、コンパクトSUVのカテゴリーを引っ張ってきただけに、生産終了を惜しむ声も多い。最後の駆け込みでC-HRを購入することはできるのか、販売店を取材した。
文/佐々木 亘、写真/ベストカー編集部
■まだギリギリ間に合う?C-HRがほしいなら今すぐ動け!
まずは新車の納期と注文受付の状況についてみていこう。
筆者の取材した3月17日現在、C-HRのHEVモデルはオーダーストップがかかっている。昨年末には、HEVの注文受付を終えたディーラーが多く、筆者の取材したディーラーでは新車のオーダーができなかった。
一部ディーラーでは、ごくわずかに枠が残っているようだが、すぐに埋まりそうな状態。C-HRのHEVモデルをオーダーするのは、あきらめた方がいいだろう。
対してガソリンモデルは、まだ辛うじてオーダーできるお店があった。取材時の納期は、注文から工場出荷まで3か月半から4か月かかっている状況。C-HRの生産終了は、2023年7月下旬と決まっているため、逆算すると注文のリミットは2023年3月末、つまり年度内のオーダーが必須だ。
C-HRのオーダーはガソリンモデルに限られ、タイムリミットが迫っている。新車を狙うユーザーは、今すぐ動くことをおすすめしたい。
■在庫車はある?販売店の今後の動きは
多くのディーラーで受注終了となっているHEVモデル。在庫車もほとんど存在しない。
人気に陰りが出てきた昨年から、C-HRの生産枠は大幅に縮小した。ディーラーでも配車枠が余ることはほとんどなく、HEVの在庫車が存在する店舗は、筆者の取材した中ではゼロである。一部地方ディーラーに在庫があるという話はあったが、電話等で確認してみても、HEVの在庫は無かった。
ガソリンモデルについては、昨年から若干生産台数に余裕があった。そのため、余剰となった生産枠に対してディーラーが注文を入れ、在庫車を持っている可能性は高い。
さすがに、GRスポーツや特別仕様車は無かったが、取材の中ではG-TのCVT、ボディカラーは白・黒限定で、在庫車は数台確認できている。
新車オーダーと同様に、在庫車もガソリンモデルが中心だ。しかしながら、この在庫車もこの3月末で無くなってしまう可能性が非常に高い。
クルマの生産台数が絞られている中、ディーラーの中で使用するクルマ(サービス代車や社用車)に関してもやりくりが厳しい状況が続いている。生産終了がアナウンスされ、購入される見通しも薄くなったC-HRの在庫車を、3月31日までにディーラー名義で登録し、サービス代車等に転用する考えを持つディーラーが、取材の中で確認できた。
こうした動きの中で、新たなクルマに押し出されるように、ディーラーで使用されたC-HRが中古車として販売されるケースが4月以降は増えていくだろう。
ただ、あくまでも新車にこだわる場合は、ディーラー在庫車でも見つけ出すのは困難な状況。オーダー車同様に、こちらも早々に動き出した方がいい。
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