トヨタ車のフロントデザインといえば思い浮かぶのが「キーンルック」だが、2022年に行ったトヨタのEV発表会以降新しいトレンドとなっているのが、プリウスが採用した「ハンマーヘッド」デザインだ。そして今後発売されるトヨタ車は続々これを採用する雰囲気だが、街路にハンマーヘッドであふれるのだろうか?
文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ、ベストカー編集部
■大きなインパクトを与えたプリウスのデザイン
2022年にワールドプレミアで公開された新型プリウスは、PHEVの高いシステム出力や19インチタイヤ採用など注目ポイントが多いが、何といってもそのフロントマスクのデザインに驚かされた。
一見リトラクタブルヘッドライト、あるい異形ヘッドランプにふたを付けたようにも見えてしまうデザイン。しかし実際はLEDによる上下幅を狭めたヘッドライトを採用しており、それを両端で折り返して上下2段に並べている。
「ハンマーヘッド」デザインと名付けられているが、これは「シュモクザメ」のことだ。普通のサメとは異なり、目玉が両側に大きく張り出し、まるで頭がブーメランのような形になっているのがシュモクザメなのだが、なるほど正面から見ると似ている。
これまで割とおとなしいデザインだったプリウスが、新型になってコンセプトを変更したことを表すには最適なデザインといえよう。そしてこのヘッドライトデザインは、これから登場するトヨタ車にも続々採用されそうなのである。
■欧州と北米で公開された新型SUV
現行型のトヨタC-HRはすでに受注が打ち切られている。C-HR生産終了後のラインは、レクサスの小型SUVの生産に切り替えられるという。日本国内での次期型の発売については不透明だ。だが、2022年12月に欧州で次期型のコンセプトモデルC-HRプロローグが発表された。
そのフロントマスクはまさにプリウス顔となっている。トヨタヨーロッパの資料にはハイブリッドとPHEVがラインアップされると書かれているが、日本導入にも期待したいところだ。
さらに2022年11月に北米で公開されたのが、ハンマーヘッドデザイン採用のbZコンパクトSUVコンセプトだ。こちらはBEV(バッテリー電気自動車)とのことだが、全長4538mm×全幅1888mm×全高1560mmと幅広なサイズとなっている。
トヨタヨーロッパがCH-Rと並べて実車を公開しているので、こちらも市販される可能性が高そうだ。レクサスRZのトヨタ版として国内でも発売を期待したい。
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