いよいよ7月1日から、一定の条件を満たした電動キックボードが免許とヘルメットなしで走行可能になる。各メディアでその危険性に関して警鐘を鳴らし、ライダー&ドライバーは戦々恐々としているのが現状だ。
今年1~2月に実施したパブコメで様々な意見が寄せられたにもかかわらず、結局「ノーヘル&免許なし」でスタートすることになった。しかし過去に原付(50cc以下)バイクが辿ったように、今後ヘルメットが義務化される可能性は大いにありそうだ。
文/沼尾宏明 写真/警察庁、AC、ホンダ
【画像ギャラリー】電動ボード独自ルールなどの詳細を見てみる!(8枚)画像ギャラリーパブコメでは異例、553件もの意見が寄せられたが……
電動キックボードの“解禁”まで残り1か月となった。
現在、電動キックボードは、50cc以下の原付バイク(原動機付自転車)と同じ扱いで、運転免許、ヘルメット着用、自賠責保険、ナンバープレートが必要。しかし、ご存じのとおり今年7月1日から改正道路交通法が施行され、一定の条件を満たした電動キックボード(特定小型原動機付自転車)なら、16歳以上は免許不要&ヘルメットなし(努力義務)で乗車可能になる。
特定小型原動機付自転車が走行できるのは自転車と同様、車道のほか、自転車専用通行帯や歩道(条件あり)など。自賠責保険とナンバープレートは取得する必要がある。
ライダー&ドライバーからはもちろん、歩行者の立場からも危険性が取り沙汰されて久しい。そんな中、政府である警察庁は1月20日~2月18日の期間、電動ボードの運用を含む「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」等に対して、国民から意見を募るパブリックコメント(パブコメ)を実施した。
募集結果は3月17日に公表され、計553件の意見が寄せられた。これは非常に多い数で、パブコメへの意見は二桁が大半。三桁に達することは珍しい。この意見の多さは、いかに国民が電動ボードに注目していたかを意味する。
「提出意見を踏まえた案の修正はしない」と警察庁
パブコメには、電動キックボードを含む「特定小型原動機付自転車」の反則金、制限速度、走行帯に関する様々な意見が寄せられた。しかし結局、警察庁では「提出意見を踏まえた案の修正はしない」という。
また「免許不要で運転可能」「ヘルメットは努力義務」といった根本的な問題に対しては「今後の参考とさせていただきます」という表現に留めている。寄せられた多くの意見がこれら免許、ヘルメットに関するものだったと推察されるが、今回パブコメで募集した案件に対する直接の意見ではない、としているのだ。
パブコメの募集結果と警察庁の考え方を示した文書は以下のとおりだ。
「本政令案等に対する直接の御意見ではありませんが、
○ 改正法により、特定小型原動機付自転車の運転には運転免許を要しないこととしたことに関する御意見(注・原文ママ)
○ 改正法により、特定小型原動機付自転車の運転者の乗車用ヘルメットの着用を努力義務としたことに関する御意見等がありました。
頂いた御意見については、今後の参考とさせていただきます」
コメント
コメントの使い方うがった見方になるが電動キックボードで設けたい奴がゴリ押しした様にしか見えない、自転車感覚で乗って、既にノーヘル信号無視右側通行なんでもござれ状態で無法地帯。これからもっと凄惨な事故増えますね。今の人歩行者から車まで身勝手な人本当に増えましたからね。