多彩な日本車文化の象徴 王者になれなかった個性派ミニバンたち 4選

■三菱シャリオグランディス

 1997年登場のシャリオグランディスは、日産プレーリーと並ぶ日本車のミニバンの先駆車となったシャリオとしては3代目となるモデルである。

 シャリオグランディスは当時絶好調だった初代オデッセイを意識した、初代オデッセイより若干小さいボディサイズを持つというモデルで、初代オデッセイはコンセプトこそ新鮮だったものの、完成度の高いクルマではなかったのに対し、シャリオグランディスは初代オデッセイを見ながら開発されたクルマだったのもあり、全体的にソツのないミニバンだった。

多彩な日本車文化の象徴 王者になれなかった個性派ミニバンたち 4選
三菱シャリオグランディス 初代オデッセイを意識して開発されたミニバン

 そのため登場3年目となる1999年までは販売も好調だったのだが、2000年以降は三菱自動車のリコール問題の影響もあり販売は減少し、2003年に車名からシャリオが取れたグランディスにバトンタッチした。

■スバルエクシーガ

 2008年登場のエクシーガは、軽自動車ベースのドミンゴや、(オペルザフィーラのスバル版となる)トラヴィックがあったものの、それまでミニバンへの注力が強いとは言えなかったスバルが、はじめて本腰を入れて開発したミニバンである。

 エクシーガは、全高を低めながら7人がちゃんと乗れるスペースを確保した、ミニバンながらステーションワゴン的なキャラクターを持っていた。コンセプトとしては2003年登場の3代目オデッセイに近い。

 エクシーガも3代目オデッセイ同様に7人がちゃんと乗れるスペースを確保したのに加え、2リッターターボの設定などによるミニバンらしかぬ爽快な走り、FF車も設定し車格のわりには価格がリーズナブルな点など、魅力あるクルマだった。

多彩な日本車文化の象徴 王者になれなかった個性派ミニバンたち 4選
2008年 エクシーガ&クロスオーバー7 スバルが本腰を入れて開発したミニバン 

 クルマ自体の性能や価格設定はよかったものの、エクシーガが登場したときにはすでにミニバンの主流がスライドドアを持つハイト系に移りつつあり、ヒンジドアを持つ乗用車的なミニバンは苦戦がはじまっており、エクシーガもその流れに巻き込まれて販売は伸び悩んだ。

 それでもエクシーガはSTIが手掛けるコンプリートカーやアイサイトの設定など、毎年のように改良を重ね、2015年には最低地上高を上げた「クロスオーバー7」に移行した。

 このことで販売は盛り返したものの、後継車を開発できるほどではなく、クロスオーバー7は2018年に絶版となり、現在スバルの日本向けラインナップに3列シート車はない。

【画像ギャラリー】主流にはなれなかったが、個性的な魅力を持つミニバンたち

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