11月1日に登場したロッキー&ライズのe-スマートハイブリッドは211万6000円と安く、1.2Lのガソリン車も166万7000円と安い! 安いのはいいが、クオリティ面ではどうなのか気になるところ。
またダイハツロッキー、トヨタライズのe-スマートハイブリッドは価格差はあるのだろうか? またどこが違っているのか?
そして最も気になるのはe-スマートハイブリッドはコスパ抜群なのか? 安かろう悪かろうじゃないのか、モータージャーナリストの渡辺陽一郎氏が徹底検証してみた。
文/渡辺陽一郎
写真/トヨタ、ダイハツ
■人気小型SUVロッキー/ライズがマイナーチェンジ。ハイブリッドモデルを追加
ロッキー&ライズは、5ナンバーサイズに収まる貴重なコンパクトSUVだ。ロッキーはダイハツブランド、ライズはダイハツがトヨタに供給するOEM車で、発売から約2年を経過した今でも売れ行きは堅調に推移している。同じトヨタからコンパクトSUVのヤリスクロスが発売されながら、ライズは販売ランキングの上位に位置する。
このロッキー&ライズに、e-スマートハイブリッドが加わった。このハイブリッドシステムは、ヤリスクロスなどが搭載するトヨタのTHSIIとは異なる。
エンジンは発電機を作動させてホイールの駆動は行わず、発電された電気を使ってモーターを駆動する。エンジンは発電、モーターは駆動と役割を分担しており、既存のシステムでは日産のe-POWERに似ている。
ロッキー&ライズのe-スマートハイブリッドは前輪駆動の2WDのみに搭載され、WLTCモード燃費は28km/Lだ。ヤリスクロスハイブリッドの2WDは27.8~30.8km/Lだから、e-スマートハイブリッドもコンパクトSUVの中では優れた燃費性能を発揮する。
価格が割安なことも特徴だ。ロッキーe-スマートハイブリッドXは211万6000円だから、ヤリスクロスハイブリッドXの228万4000円に比べると約17万円安い。マイルドハイブリッドを除くと、SUVのハイブリッド車では最廉価になる。
e-スマートハイブリッドの低価格は、1.2Lノーマルエンジン車との価格差を見ても分かる。装備がほぼ同等のライズZ、ロッキープレミアムGで比べると、e-スマートハイブリッドの価格は、1.2Lノーマルエンジン搭載グレードの28万9000円アップに抑えた。
ヤリスクロスZの場合は、ハイブリッドの価格が1.5Lノーマルエンジンの同グレードに比べて37万4000円高い。マイルドハイブリッドを除くと、ハイブリッドとノーマルエンジンの価格差は35~60万円だから、ロッキー&ライズの28万9000円はかなり安い。E-スマートハイブリッドは、徹底的なコストダウンを行って、低価格を実現させた。
e-スマートハイブリッドは、購入時に納める税金も安い。1.2Lノーマルエンジンでは自動車重量税の7500円が課税されるが(環境性能割は課税されない)、eスマートハイブリッドは納めないから、実質差額は約28万円に縮まる。
コメント
コメントの使い方