名門ブランドの系譜が途絶える! 姿を消してしまったサラブレッドカー4選

ローレル(1968年~2003年)、セフィーロ(1988年~2003年)→ティアナ(2003年~2020年)

名門ブランドの系譜、途絶える! 姿を消してしまったサラブレッドカー4選
2003年に登場したティアナ。「2004年度末までに100万台の販売増」に寄与する戦略車とリリースでも謳われているほど期待を一身に受けたクルマだった

 2003年2月、日産が世界戦略車としてリリースした高級FFセダンがティアナだ。セフィーロと、ローレルといったアッパーミドルセダンからバトンを引き継いだかたちでのデビューだった。

 セフィーロは1988年に誕生し、バブル経済の後押しを受けて大ブームを巻き起こした。コピーライターの糸井重里氏による「くうねるあそぶ。」のコピーや、歌手の井上陽水さんのCMでのセリフ「みなさんお元気ですか」も話題となった。

 いっぽうのローレルは、ブルーバードよりワンランク上のハイオーナーカーとして1968年に登場した。同じセダンのセドリック/グロリアやスカイラインよりも派手さはなかったものの、2003年1月に約35年間のローレルの歴史に幕を閉じるまで、控えめな高級感が受け、特に中高年層には根強いファンを持つブランドだった。

 これら日産の功労者とも言える2台の後継車とした登場したティアナへの日産の期待感はハンパなかった。

 2003年といえば、日産は史上最大の経営危機に瀕していた時期で、ゴーン元社長が2000年4月に打ち出した「日産リバイバルプラン」の次の中期プラン「日産180(ワンエイティ)」に乗り出した翌年。そういった深刻な事情も相まって、ティアナは「売れてほしい」ではなく、「売れなくてはならない」クルマだったのだ。

 初代ティアナの最大のアピールポイントは、内装の高級感。外観はおとなしめだったが、内装のゴージャス感はハンパなかった。コンセプトの「モダンリビング」というのも納得の出来だった。

 2008年にはフルモデルチェンジを迎え、2代目のコンセプトは「おもてなし」。そして、2014年の二度目のフルモデルチェンジを迎えることに。3代目は、内装の豪華さに加え、走行性能の向上や安全装備の拡充などもアピールされた。

 しかし、初代から最後モデルとなった3代目まで、お世辞にも「売れなくてはならない」ミッションは達成できたとは言えず、ついに2020年7月に日本国内での販売は終了を迎えることとなった。ここでセフィーロとローレルというご先祖様の系譜も途絶えてしまった。

 ただし、海外ではティアナの全面改良モデルであるアルティマが発売され、好調なセールスを続けている。

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