消滅しつつある今だからこそ再考したい歴史に残る名兄弟車列伝

セドリック/グロリア

兄弟だからこそ売れた時代があった!! 消滅しつつある今だからこそ再考したい歴史に残る名兄弟車列伝
1983年に登場したY30系。先代まで搭載されていた直列6気筒のL型エンジンに代わり、日本初のV型6気筒エンジンを搭載。翌84年には、3リッターターボのVG30ET搭載モデルが追加された

 マークII三兄弟のライバルと言えば、セドリックとグロリア。セドリックはモーター店、グロリアはプリンス店で販売されていた。セドリックは1960年に、グロリアは1959年に誕生した。

 当初は兄弟車ではなかったが、グロリアを製造していたプリンス自動車工業が日産に吸収合併されたことから、1971年のフルモデルチェンジで230系になったことを機に基本構造を共有することになり、兄弟車となった。

 セドリックは3代目、グロリアは4代目を迎えた時だった。異なるのは外観のみで、エンジン、ボディ構成はすべて同じだった。そして、いつしか2台合わせて、セドグロと呼ばれるようになった。ちなみに、セドリックはモーター店、グロリアはプリンス店で販売されていた。

 1983年に登場したY30系の6代目セドリックと7代目グロリア、1987年に登場したY31系の7代目セドリックと8代目グロリアは、マークII三兄弟とともにバブル時代のハイソカーブームを牽引した。なかでも、Y32系の時に丸目4灯が採用されたグランツーリスモが人気となった。

 Y30系のセドグロの注目点は、国産量販車初となるV型6気筒エンジンを採用したところ。その後も、当時の技術の日産の名に恥じない最新技術を投入。Y33系の9代目セドリック、10代目グロリアには、新世代のV6ユニットである、新開発のVQ30DE型3リッターV6DOHCエンジン、VQ30DET型3リッターV6DOHCターボエンジンを採用。VQ30DET型は270psを誇った。

 1999年のモデルチェンジでは、新世代のCVTとして話題になった「エクストロイドCVT」を世界初採用するなど、マークII三兄弟よりはバブル以降のモデルチェンジでも話題性のある技術は投入されていったものの、人気の凋落には歯止めがかからず、2004年にフーガへバトンタッチとなり、セドリックは44年間、グロリアは45年間の歴史に幕を閉じた。

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