■「クルマの用途」を示す「ひらがな」のルールは?
ナンバープレートを構成する文字情報のなかでも目を引く「ひらがな」の文字は、そのクルマの「用途」を示すもので、大きく4つに分類されている。
分かりやすい例としては「わ」ナンバーを付けたレンタカーが有名だが、こうした「貸出し用車両」には、「わ」以外に「れ」も割り振られている。
また、一般のドライバーが乗る「自家用車」には「さすせそ・たちつてと・なにぬねの・はひふほ・まみむめも・やゆ・らりるろ」の29文字が、トラックやタクシーなどの「事業用の車両」には「あいうえ・かきくけこ・を」の10文字が使用されている。
ひらがなの「よ」に加えアルファベットの「E・H・K・M・T・Y」が使用されているのは「駐留軍人用の車両」だ。
なお軽自動車では、使用される文字の種類こそ同じではあるものの、その分類のルールが若干異なり、レンタカーなど「貸出し用車両」は「わ」のみ。
「事業用の車両」では「り」と「れ」の2文字のみで、その他の文字はすべて「自家用車」へと割り当てられており、「駐留軍人用の車両」では「A」と「B」が軽自動車用となる。
さて、勘のいい人であればすでにお気づきかもしれないが、上記のひらがなのなかには、一部使われていない文字がある。
それが「お」「し」「へ」「ん」の4文字だ。
その理由はさまざまだが、まず「お」に関しては「あ」と形が似ていて見分けがつきにくいのに加え「を」と同じ発音であるため。
「し」は文字どおり「死」を連想さる不吉なイメージのためで、やはり縁起を担いでのことだろう。
「へ」に関しては「屁」を連想させるという説もあるが、「え」と発音が似ているためとも言われている。
「ん」に関しては発音のしづらさや聞き取りが難しいから外されたという説が一般的だ。
確かに、せっかく買った愛車のナンバープレートに「し」や「へ」の文字が入っていたら、ちょっと嫌な気持ちになる……というのも理解できる。
お役所仕事であるはずのナンバープレートとはいえ、そこにはお国のちょっとした気遣い(?)が垣間見える……と思うのは少し考えすぎだろうか。
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