自動車関連技術の進化のスピードが異次元レベルで早く、また、BYDを筆頭とした新興メーカーが新型車や新技術を次々と発表、しかもどれも超低価格で販売するという、世界中で見ても超激戦市場である中国市場。その中国市場における日産のラインアップには、2023年に中国デビューした3代目の新型キャシュカイとは別に、「キャシュカイ クラシック」と名乗るSUVが存在する。はたして、キャッシュカイ クラッシックとはどんなクルマなのか!??
文:吉川賢一/写真:NISSAN
【画像ギャラリー】まさかの先代モデル!! 中国で販売されている「キャッシュカイ クラッシック」(14枚)画像ギャラリー先代の「キャシュカイ」をまさかの顔面刷新
「キャシュカイ クラシック」とは、先代モデルとなる2代目キャシュカイのことだ。中国市場では、すでに3代目となる新型キャシュカイが販売されているが、2代目モデルもマイナーチェンジをしたうえで、販売されているのだ。
2006年に初代モデルがデビューした日産「キャシュカイ(日本名デュアリス)」は、グローバルで大ヒットしたモデルだ。欧州ユーザーの好みにあわせたコンサバなデザイン(日産デザインヨーロッパが担当)や、欧州の路面に合わせたザックス製ダンパーによるしなやかな足回り、SUVとは思えぬ高い静粛性、リーズナブルな価格など、当時のクロスオーバーSUVにおいて、抜群に優れたモデルだった。中国市場では2008年から販売が開始となった。
2013年には2代目モデルが登場、中国市場には2年後の2015年から投入されたが、この2代目モデルが中国市場で大ヒット。2020年時点で、グローバルでのキャシュカイ総販売台数約529万台のうち約130万台が中国市場での販売だ。
2023年には3代目キャシュカイが登場となったのだが、中国日産は、翌2024年に2代目キャッシュカイをビッグマイナーチェンジ。フロントデザインにノートオーラやセレナ、北米キックスと同じ、デジタルVモーショングリルとLEDコンビネーションライトを投入し、リアにはLEDブーメランを採用。18インチホイールもデザインを新調している。インテリアには、アリアやT33エクストレイルと同じく12.3インチ大型モニターも投入する力の入れようだ。
新型よりもおよそ10%安い
価格は新型キャシュカイが13.99万元(約304.6万円)からであるのに対して、キャシュカイ クラシックは12.59万元(約274.1万円)から。およそ10%は安い。日産関係者によると、ベースは古いモデルとはいえ、見栄えは最新型にリフレッシュされたこのキャシュカイ クラシックは、中国市場でそこそこ人気があるという。
実は、中国市場では、エクストレイルやシルフィも、先代モデルが「クラシック」シリーズとして、新型と併売されている。低コストだけをウリにすることなく、古い部分は改良して商品力を向上させているこの手法は、日本市場でも通用するような気がする。
コメント
コメントの使い方今回の業績不振は日産とルノーを手切れさせ、ホンダと日産を経営統合させる目的の良い意味での茶番だったかも知れませんが、日産の業績不振の原因はルノー等々の圧力によるモデルチェンジの凍結だったわけですから、少なくともThe Arcで発表したモデルチェンジは実行すべきですね。
日産の場合、出せばそれなりに売れるわけですから。
はいはいはい。グローバルグローバル。グローバル展開した日産の車は、日本では売れません。いいかげんに気が付いた方がいい。