人々の心を引きつける「限定」という言葉。ことクルマに関しては、希少性が高いことに加え、専用のボディカラーや装備が採用されることも購買意欲をかき立てる要因になっている。そんな、クルマ好きをワクワクさせる限定車のなかでも、特に希少性が高いスポーツモデルを紹介しよう。
文/木内一行、写真/日産、ホンダ、スバル、SUBARUオンラインミュージアム、マツダ、CarsWp.com
【画像ギャラリー】一生ものの1台なら限定スポーツモデルに決まり!!(19枚)画像ギャラリー■「Fの頂点に立つハイパフォーマンスモデル」レクサス・LFA ニュルブルクリンクパッケージ
レクサスのプレミアムスポーツを表す「F」の頂点に立つモデルとして開発されたLFA。
全世界500台限定発売(日本への割り当ては約200台)だったが、そのうちの50台あまりは「ニュルブルクリンクパッケージ」として生産された。
この、LFAが開発された舞台の名が与えられたスペシャルバージョンは、サーキット走行に軸足を置いたハイパフォーマンスモデル。
搭載されるV10ユニットはフリクションロスの低減などの改良により、標準車の560psから571psにアップ。
サスペンションは10mmローダウンするとともにサーキットにマッチするようチューニングされ、専用のBBS製アルミホイールにはよりハイグリップのポテンザRE070が装着された。
内外装にも手が入り、エクステリアはカーボン製フロントスポイラーや大型の固定式リアウイングを装着して空力性能を向上。
一方、インテリアにはカーボン製のフルバケットシートがおごられ、ドアトリムもカーボン製に変更された。
LFAというだけでも希少性が高いが、ニュルブルクリンクパッケージはケタ違い。まさに幻の1台なのである。
【画像ギャラリー】一生ものの1台なら限定スポーツモデルに決まり!!(19枚)画像ギャラリー■「限定台数わずか5台の激レアホモロゲモデル」ホンダ・NSX タイプR GT
新世代のミドシップスポーツカーとして、1990年にデビューしたNSX。
その初代は15年ものモデルライフを送ったが、生産終了迫る2005年2月に発売されたタイプR GTは「幻のクルマ」という表現がドンピシャの1台だ。
ひと言で言ってしまえば、スーパーGTのホモロゲーション取得のためのモデル。通常のタイプRに対し、カーボンフロントバンパー、リアハッチガーニッシュ、カラードサイドエアインテーク、カーボンリアバンパー、トランクサブスポイラーの5点が装着される。
その一方で、インテリアやメカニズムには変更点がなく、あくまでもエクステリアのアップデートのみという内容だった。
そして、大きな話題を呼んだのが、1カ月間および5台限定での販売ということ。さらに、5000万円という現実離れしたプライスも衝撃的だった。
ちなみに、5台限定のうち実際に販売されたのは1台だけとのこと。そのため、街中で見かけることはまずないだろう。
今や通常のタイプRでも希少価値は高いが、タイプR GTはそのレベルを遥かに超えるレア車なのだ。
【画像ギャラリー】一生ものの1台なら限定スポーツモデルに決まり!!(19枚)画像ギャラリー■「ロングノーズ&ロングテールが限定車の証」日産・フェアレディZ タイプE
2000年にZ32が生産終了となり、一度はその名が消滅したフェアレディZ。
しかし、2002年にはスカイラインと同じプラットフォームを用い、Z33として復活した。
そんなZ33にも特別なモデルがあった。それが、2004年1月に約1カ月間の期間限定で発売されたタイプEだ。
NSXタイプR GTと同じホモロゲモデルという位置付けで、バージョンSをベースにロングノーズバンパー、ロングテールバンパー、サイドフィニッシャーといった専用エアロを装着。
これらにより全長は315mm延長され(フロント180mm、リア135mm)、見た目の雰囲気は大きく変わった。
ただし、ベース車との違いはこれだけで、エンジンのほか、サスペンションやブレーキは変更無し。ミッションは6MT、外板色もダイヤモンドシルバーのみの設定だった。
価格はびっくり、ベース車(330万円)の倍近い650万円! これが原因かどうかは定かではないが販売台数は少なく、レアな限定車であることは間違いない。
ちなみに、バージョンSをベースにタイプEと同じエアロを装着し、ニスモが全方位においてチューンしたコンプリートカー「フェアレディZ S-tune GT」も同時に発売された。
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