【そっけない無塗装ウレタンバンパーをなぜ使う?】コストの安さと利点は?

日産商用バンの大型無塗装バンパー

 さて、ボディ同色バンパーと無塗装バンパーでは部品代、塗装代を含めてどれくらい違うのか。

 バンパー単体の価格については、バンパーに付属して装着された部品によっても変わってくることを頭に入れておいて、まずは前述のように街中で目立つ日産のNV150ADを例に確認してみた。

 2016年10年ぶりのマイナーチェンジで、NV150AD/エキスパートはNV150ADに統一(乗用仕様のウイングロードは2018年3月に生産終了)、エキスパートはグレード名になっている。

かなりえぐいスタイルのNV150AD。乗用車のウイングロードは馴じみがあるかもしれない
かなりえぐいスタイルのNV150AD。乗用車のウイングロードは馴じみがあるかもしれない
こちらがボディ同色バンパーのNV150D。上のDXと比べると違うクルマに見える
こちらがボディ同色バンパーのNV150D。上のDXと比べると違うクルマに見える

 NV200バネットやNV350キャラバンのDXなどの廉価グレードなどでも無塗装バンパーを使用している。

 価格については、自動車メーカーとしては他社と比較されることもあって部品の単体価格をあまり公にされていないが、日産に関しては、以下のようなスタート価格を明らかになった。

 むろん、フォグランプなどの追加装備があれば、価格は上積みされていくことになる。

NV200バネットの廉価版、DXグレード
NV200バネットの廉価版、DXグレード

●NV150AD/無塗装バンパー:2万円~、カラードバンパー:3万8000円~
●NV200バネット/無塗装バンパー:2万1000円~、カラードバンパー:3万4000円~
●NV350キャラバン/無塗装バンパー:1万4000円~、カラードバンパー:2万5000円~
※すべて税込み

 キャラバンがもっとも安いのは、街中でも多く見かけることもあるように、年間約2万台と他の日産商用車に比べ、販売台数の多さから来るコストの抑制が利いているはずだ。

 無塗装バンパーは各モデルのDX(ADはDX/VE)グレードで採用されているが、塗装品を選択すると無塗装品のほぼ倍の値段になるのだから、選ぶ側としてビジネス上のコストを考えれば、無塗装品の価値は充分にあるというわけだ。

NV350キャラバンDXは無塗装バンパー
NV350キャラバンDXは無塗装バンパー

ハイエースの無塗装バンパーとカラードバンパー

乗用ながらビジネスユースでも使われているアクアでは、フロントグリル内に小型の材着バンパーを目立たぬように装備。これにメッキ加飾を与えた仕様を最廉価のLグレードを用意する
乗用ながらビジネスユースでも使われているアクアでは、フロントグリル内に小型の材着バンパーを目立たぬように装備。これにメッキ加飾を与えた仕様を最廉価のLグレードを用意する

 ハイエースの標準ボディについても追記しておきたい。参考までに一般的なトヨタ車のフロントバンパー交換費用としてアクアの場合も調査した。まずはその金額から見ていきたい。

●アクアのフロントバンパー
●部品代:約5万3500円(バンパー約4万6000円+細かなショートパーツ約8500円)
●工賃:約2万円
=合計:約7万4000円(税込)

 では、ハイエースのカラードバンパーと無塗装バンパーの交換費用はどうか? 

右が無塗装バンパー、左がカラードバンパー
右が無塗装バンパー、左がカラードバンパー

【ハイエースカラードバンパー】
●部品代:約7万5000円(バンパー約7万4000円+細かなショートパーツ1000円)
●工賃:約8000円
=合計:約8万3000円(税込)

【ハイエース無塗装バンパー】
●部品代:約4万5500円(バンパー約4万5000円+細かなショートパーツ500円)
●工賃:約1万4500円
=合計:約6万円(税込)

 工賃が変わるのは少々意外であるが、やはり無塗装バンパーには価格的なメリットもあるようだ。

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