軽に集中したホンダの商用車
10年ほど前には、オルティアやエアウェイブといった乗用系車種をベースに、商用バンをパートナーとして販売していたホンダは、これを生産中止として、現在は商用モデルに関しては軽自動車のみに専念している。
軽のNシリーズの商用モデルとしてN-VANが2018年7月に登場したことを受けて、商用車のアクティバンは同時に生産終了、軽トラックであるアクティトラックも2021年6月に生産終了することが発表された。
ホンダは他社との差別化を狙ってか、N-VANでは無塗装バンパーを設定していない。
無塗装バンパーは今後も不滅か?
バンパーについてはコストを考えれば、無塗装が一番ということになるのだろうが、商品性については、軽商用車でも生産を手がける3社がカラードバンパー化を進めていることを見れば、今後コストの抑制が進めば、商用車の無塗装バンパーはさらに減少していくことになるだろう。
いっぽうで、日立化成が、2017年に世界で初めて自動車外装部品に適用できる樹脂射出発泡成形技術を開発し、スバルXVのフロントおよびリアフェンダー、サイドドアの下部に取り付ける樹脂部品(サイドガーニッシュ)に採用された。
日産セレナのサイドドアの下部に取り付ける樹脂部品(サイドシルプロテクター)としても採用されている。
一見、大したことがないように見える樹脂製パーツだが、この技術を用いることで、日産セレナに採用されたサイドシルプロテクター(無塗装ではない)は従来の樹脂外装部品(発砲技術を用いない)と同等の剛性を保ちながら、外観品質の維持と約30%の軽量化を実現。
また、スバル新型XVに採用されたサイドガーニッシュはスバル従来車比で約33%軽量化することができたという。
今後は、商用車の無塗装バンパーは減っていく傾向にあるが、そのいっぽうで、タフさを演出するために欠かせないクロスオーバー車のアイテムとして、ホイールアーチやバンパー、サイドガーニッシュに採用されていくだろう。
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