未使用車スープラの損得勘定
考えたいのはそこではなく、「今販売されている未使用スープラの損得勘定」についてだ。
具体的な数字を見てみよう。まずは新車本体価格499万741円である2Lのエントリーグレード「SZ」の場合。
新車のSZにETC2.0とドラレコを付け、そして税金や諸費用も合わせた支払総額は約527万円となる。どうやら5万円ぐらいの値引きはあるようなので、SZ新車の乗り出し価格は仮に「522万円」ということにしておこう。
それに対して、即納プレミアムが乗っかっている登録済み未使用スープラSZの支払総額は530万~580万円といったところ。
ちなみに未使用車は「裸」の状態で、ETCもドラレコも付いていない。となると、未使用車の総額が530万円ほどであれば「ぜんぜん納得の範囲」と言えるはずだが、580万円ともなると「……ちょっとアンタ、さすがにふっかけ過ぎじゃない?」と言いたくなる。
2Lの高出力版である「SZ-R」はどうか? こちらの場合、新車(600万9259円)にETC2.0とドラレコを付けた場合の総額は約630万円。仮に5万円の値引きがあったとするならば、乗り出し価格は「約625万円」となる。
それに対して登録済み未使用SZ-Rの流通量は全国14台で、その支払総額は600万~710万円。ボリュームゾーンは「680万円前後」といったところだ。つまり新車に対して55万円ぐらいの即納プレミアムが乗っているということ。
これはなんとも微妙な線で、人によって感じ方は違うだろう。ただ、「早期納車のためなら55万円ぐらい喜んで上乗せするよ!」というリッチマンもいそうなグレードであるため、SZ-Rについては意外と納得感は強いのかもしれない。
最上級グレードである3Lターボの「RZ」を新車(702万7778円)で買うとなると、メーカーオプションの本革シートとETC2.0等を付けた場合の乗り出し価格は約740万円(※前述の値引き5万円を含む)。
それに対して本革シート付きRZ未使用車の支払総額は760万~830万円といったところで、ボリュームゾーンは780万円付近。
おおむね40万円の即納プレミアムとなるわけだが、最上級グレードということもあって、40万円ほどであれば「納得の範囲内」とするユーザーは多そうだ。
ただし最高値となる総額830万円(つまり90万円の即納プレミアム)ともなると「……ふざけんな」と言いたくなる人も増えてくると思うが。
まとめ
●早くも流通している新型スープラの未使用車は、めざとい業者がソッコーで枠を確保し、「即納プレミアム価格」を乗せて販売している個体。
●「即納プレミアム」が納得できる額である個体も多いが、さすがにふっかけすぎと思われる個体も多い。
●上乗せ価格に納得できるなら「買い」、納得できないなら「パス」で。
なおスープラといえば新型の影響か、先代の80スープラもこのところ相場が上昇しており、2020年1月下旬現在の平均価格は約320万円。
コンディション良好なRZは走行10万kmを超えている個体であっても400万円以上で、低走行なRZは600万円以上となることも珍しくない。
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