■この10年で【先進安全装備】はどれだけ進化した?
10年前、2010年に登場したスバルの先進安全技術「アイサイトver. 2」は、積極的に宣伝活動を行い、「完全停止まで行う」とした消費者への高い訴求や、約10万円という手頃な価格もあり、非常に高い搭載率となりました。
このアイサイトver. 2のヒットによって、衝突被害軽減ブレーキの普及が進むことになります。
その後の2015年、国内では、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる死亡事故が58件発生(うち65歳以上の高齢ドライバーが50件)するなど、問題視されたことを受け、経済産業省と国土交通省が、2017年、誤操作事故防止を目的とした「安全運転サポート車」、通称サポカー制度を開始。
衝突被害軽減ブレーキに関しては、2019年2月に日本やEUなどの40カ国の地域が搭載を義務づける、という国連の規則原案に合意しており、2020年から運用開始となっています。
LKAS(レーンキープアシスト)は2000年初頭からすでにありましたが、2014年、ホンダからミリ波レーダーと単眼カメラで前走車、対向車、歩行者を検出するセンサーにステアリング支援を組み合わせて被害軽減を行う「ホンダセンシング」が登場(レジェンドに搭載)。
これが、運転支援システムの始まりと考えられています。その後、2016年に同一車線内の運転支援技術としてプロパイロット1.0が日産セレナに初搭載。
翌2017年には自動で駐車してくれるシステム、プロパイロットパーキングが日産リーフで初搭載され、メルセデスベンツからもリモートパーキングアシスト(Sクラスに初搭載)が登場しました。
そして2019年には、BMWから高速道路渋滞時のみハンズオフできるトラフィックジャムアシスト(3シリーズ搭載)、同じく2019年、高速道路上の一定条件下でハンズオフができるプロパイロット2.0(スカイラインに搭載)が登場しました。
2019年は、自動運転「レベル3」に近い「レベル2」登場のターニングポイントとなる年になりました。
●10年前の100点としたの場合の進化度は…200点
■【2009年→2019年】メーカー別保有台数を10年前と比べると?
ここ10年はメーカー別自動車保有台数も変化が表われている。国内保有台数を2019年3月末と10年前の2009年3月末で比べると、乗用車メーカーはトヨタ、ホンダ、スズキ、ダイハツが増えた。
トヨタは2009年5月に3代目プリウスをトヨタ全チャンネル扱いで販売を開始し、ハイブリッド車を急速に普及させた要因が大きい。ホンダ、スズキ、ダイハツは軽自動車販売が増えたためで、輸入車も近年シェアを拡大させている。
一方、保有台数の減少が目立ったのが日産。日産は’09年3月末ではトヨタに続く2位だったが、2019年3月末は5位に転落。三菱も大幅に落ち込んで、10年前から43.2%も減少している。
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