夏のゲリラ豪雨で道路が川に!! SUVでも冠水路に突っ込んではいけない本当の理由

立ち往生すると危険は一気に大きくなる

 エンジン停止に至らなくても、冠水路に進入すると、水面下に隠れた側溝や段差、障害物などによって立ち往生するおそれがあります。ゲリラ豪雨では短時間で水位が上昇することも多く、一度動けなくなると状況は急速に悪化します。

 とくに危険なのが、車室内への浸水です。水位がドアの下端付近まで達すると、車外からかかる水圧によってドアは非常に開けにくくなります。さらに水位がドアの高さの半分を超えると、内側からほとんど開けられなくなると国土交通省も注意を呼びかけています。

 車室内への浸水だけではありません。水深がさらに深くなると、車体には浮力が働きます。浮力によってタイヤの接地力が低下すれば、車重の重いSUVであっても流される危険があります。前述したJAFの冠水路走行テストでも、車体が一瞬浮き上がり、ハンドルが取られる様子が確認されています。

 SUVは悪路で高い走破性を発揮するクルマです。しかし、道路が見えなくなった冠水路は、もはや「悪路」ですらなく、「行けるかもしれない」がもっとも危険な判断です。SUVであっても、その先の道路状況が確認できないなら進まない。引き返す勇気こそが、愛車と乗員を守る最大の安全装備です。

一度立ち往生すると、水位は短時間で上昇することがある。無理に進まず、引き返す判断が重要だ(PHOTO:Adobe Stock_NOBU)
一度立ち往生すると、水位は短時間で上昇することがある。無理に進まず、引き返す判断が重要だ(PHOTO:Adobe Stock_NOBU)
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