RVブームの時代にクーペがCOTYを受賞した意味
FTOが登場した1994年ごろといえば、ホンダ「オデッセイ」の登場をきっかけにワゴンやRV人気が一気に高まった時代。実用性が重視される市場環境のなかで、ピュアスポーツクーペが日本カー・オブ・ザ・イヤーの大賞を受賞した意義は大きいものがありました。
歴代の日本カー・オブ・ザ・イヤーを振り返っても、クーペの受賞例は初代ソアラやS13シルビアなど限られた存在。そしてFTO以降、純粋な2ドアクーペが大賞に選ばれた例は現在までありません。
選考ではMIVECによる高性能エンジンとINVECS-IIの先進性に加え、価格以上の走行性能が高く評価されました。三菱はこの受賞を記念し、1995年4月に特別仕様車を設定しています。
しかしながら、市場の関心は急速にミニバンへと移り、スペシャルティカー市場は縮小していきます。セリカやシルビア、プレリュードなどが苦戦するなか、FTOも販売は伸び悩み、2000年に後継車を残さず生産終了となりました。
販売台数では測れないFTOという存在
累計生産台数は約4万台。期待が高かっただけに販売が伸び悩んだ印象はありますが、FTOは販売台数だけで評価できないモデルです。手の届きやすい価格で本格的なスポーツドライビングを提供し、スポーツATという新たな価値を提案するとともに、日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した数少ないクーペとして名を残しました。
RVブームへ向かう時代のなかで、発売からわずか2か月のスポーツクーペがCOTYの頂点に立った三菱FTO。その存在感は、30年以上経ったいまでも色あせていません。
【画像ギャラリー】発売2か月でCOTYを受賞した 三菱「FTO」(10枚)画像ギャラリー










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