■各年代ごとにヒット作を生み出すホンダパワー ホンダ 主力車の変遷
1996年にクリエイティブムーバー第3弾として登場した「初代ステップワゴン」は、今につながるミニバンブームに火をつけた傑作車だ。遊びのための広い移動基地としてユーザーを魅了し、ポップアップルーフを装備したフィールドデッキもアウトドア派を中心に好評を博した。
ステップワゴンは広いキャビンに加え、シートアレンジも多彩だ。また、商用車ベースではなく乗用車ベースだから走りの質は高いし、快適性もセダンを凌ぐほどである。当然、ヒット商品となり、ホンダの救世主にもなった。だから2001年に登場した2代目はキープコンセプトだ。
2010年の主役は、革新的なセンタータンクレイアウトによって広いキャビンを実現した「フッィト」になる。ワゴン並みに後席は広く、荷物も積みやすい。また、スポーティな走りも魅力だった。2007年に登場した2代目は正常進化だ。気持ちいい走りを見せたが、2010年秋にハイブリッド車を加え、売れゆきはさらに勢いを増している。
2020年のヒーローは軽スーパーハイトワゴンの「N-BOX」だ。2011年11月に誕生したが、2012年度には早くも販売台数ナンバー1に輝いた。この勢いは2017年に登場した2代目でも衰えない。キャビンはさらに広くなり、しかも軽量化したから活発な走りを見せる。先進安全装備も充実した。
■レガシィが北米重視となって国内の主力が変わった スバル 主力車の変遷
スバルがプレミアムブランドの地位を確立したのは「レガシィ」の成功によってである。2000年は、3代目レガシィの全盛期だ。1998年6月に主役の「ツーリングワゴン」と「ランカスター」がモデルチェンジし、年末にはセダンが「B4」の名で登場した。キープコンセプトに思えるが、メカニズムは大きく進化させている。
リアサスペンションをマルチリンクに変え、一部グレードには挙動安定制御システムや運転支援システムのADAを設定した。また、水平対向6気筒エンジンも追加する。レガシィのなかでもっとも売れ、今もファンに愛されているのが、この3代目だ。
2010年の主役もレガシィである。2009年春に5代目になり、北米市場を優先して大柄なボディをまとった。リーマンショックの影響でコストダウンが目についたが、運転支援システムのアイサイトを加えたことが奏功し、スバルの代表の座を死守している。2012年には2Lの直噴ターボ、DITを加え、魅力を増した。
が、2020年の基幹車種に成長したのは、レガシィの下に位置する「インプレッサ」だ。5代目は日本の道路事情に合った大きさで、新世代プラットフォームを採用したから走りの実力と安全性能も大きく引き上げられている。主役は4WDの「インプレッサスポーツ」。路面や天候にかかわらず安心感のある走りを披露する。
全車、アイサイトに加え、歩行者保護エアバッグを標準装備するなど、安全装備の充実ぶりは世界トップレベル。
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