スピードメーター表示誤差の実情「メーター以上に速度が出ること」はほぼない!? 

自分の車がいま何km/hで走っているか? それを確認するため、スピードメーターを見る。ごくごく普通の行動だ。でも、そのスピードメーターに表示されている速度は本当に正確なのだろうか? 実はその『誤差』の範囲は、法律で決まっている。そして、その実情はひと昔前と現在でも違っていた!!
文/写真:ベストカー編集部
ベストカー2015年2月26日号


スピードメーターの誤差範囲は法律で決まっている!

まず確認したいのが、法律的にスピードメーターの表示速度誤差はどのように定められているのかという点。

調べてみると、その規定は道路運送車両に存在した。

条文は小難しい表現なので割愛するが、要約すると「スピードメーターの誤差はここまでに抑えてくださいね」という規定が、『保安基準の細目を定める告示』のなかにあり、誤差の許容範囲は以下のように数式で定められている。

■速度計の表示誤差の基準

 

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第148条

 

計測した速度が次式に適合するものである

 

10(V1−6)/11≦V2≦(100/94)V1

 

V1:スピードメーターの表示速度

 

V2:速度計試験器を用いて計測した速度
(より正確な実車速)

数式をパッと見ただけだとイメージが付きにくいので、具体的な数字を上の数式に当てはめると、40km/hをメーターが指している場合の許容誤差は30.9km/h~42.55km/hとなる。

ただし、これは平成19年(2007年)以降に製造された車の場合。

2007年以降に市販された車のメーターは、これを超える表示誤差にはならないということだ。

メーターの表示速度が実測値より高いことはほぼ『ない』

では実情はどうなのか? ある計器メーカーに実際の表示誤差はどのくらいなのかを聞いたところ、匿名を条件に以下のように答えてくれた。

「自動車メーターの表示車速と実車速の誤差は、タイヤの摩耗具合や空気圧などメーター以外の影響もあり、メーターで対応できる範囲はかぎられています」

誤差は条件によって微妙に変わるので断言できないとのこと。

そこで、自動車評論家の鈴木直也氏に聞いてみると、メーター誤差の実情を次のように明かしてくれた。

「昔、谷田部で小野ビットという光学式の速度計を使った時は、メーターと誤差が出ることもあった」

『谷田部』とは、かつて存在した日本自動車研究所の高速周回路。最高速のテストなどで大いに活用されたテストコースだ。

同コースでテストをおこなった際、

「メーターが実車速より高い速度を示した車はあれど、低い速度を示したケースはほぼなかった」という。

つまり、メーターの表示速度より実際の速度が高いことはほぼないのだ。

こちらは2016年に高速周回路で行った『ベストカー』の最高速テストの様子。メーター読みで301km/hを出したが、この時も計測器による実測値は292.19km/hだった

過去、ベストカーが谷田部テストを行った際はメーター表示180km/hでも、小野ビットの数値は概ね165~170km/h程度。

輸入車でも240km/hのメーター表示時に実測220~230km/h程度だった。

さらに、先の計器メーカーによれば「メーターの針を動かすモーターの精度を上げることにより誤差を少なくしている」とのことなので、最新の車では法で定められた範囲より、誤差は少なくなってきているものと思われる。

少なくとも「メーターの表示速度以上にスピードが出てしまっている」だとか、「メーターの表示速度と実際の速度には大幅に乖離がある」ということは、ほぼないと考えていい。

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