「英国の血がたぎるヨーロピアンセダン」 ホンダ・コンチェルト
豪華とか高級と言っても捉え方は人それぞれだが、ホンダが1988年にデビューさせたコンチェルトは派手さこそないもののヨーロピアンテイスト満点の小型高級セダンだった。
このコンチェルト、生い立ちが一般的な国産車と違っており、英国ARG社(オースチン・ローバーグループ)と共同開発されたもの。
ベースはシビックだが、グラッシーな6ライトのキャビンを持つ端正なスタイリングは欧州車のような雰囲気で、4ドアセダンと5ドアセダンをラインナップする。
高めの全高から生み出されるゆとりの室内は、「シックでやすらぎを感じるインテリア」をテーマに上質な空間を創出。
インパネやドアライニングには本革のシボの風合いを表現するとともに木目調パネルを採用して高級感を演出。大きなサイズかつ厚みのあるクッションのシートを採用し、上級グレードには1.6リッタークラス初の電動パワーシートが標準装備され、本革シートもオプション設定されていた。
エクステリアもインテリアも決してギラギラした感じはないものの英国調の上品さや上質感により、「小さな高級車」のムード満点。
しかし、その地味さがアダとなってモデルチェンジは行われず、ドマーニにその後を託した。
「美しいルックスとともに上質な室内にも注目」 三菱自動車・エメロード
1980年代半ばに登場したカリーナEDにより火がついた4ドアスペシャリティブーム。三菱が1992年に発売したエメロードもそんな流行に乗るべく開発されたニューカマーだった。
フランス語でエメラルドを意味するエメロードは、その名の通り美しいエクステリアが特徴的。ロー&ワイドのスタイリッシュなフォルムで、薄くワイドなマルチパラボラタイプのライトやテールランプとターンランプに連続性を持たせたリアコンビランプなど個性際立つデザインだ。
パワートレインは2リッタークラスの車格ながらV6エンジンを中心とし、後に200psを発揮する2リッターMIVECエンジンも搭載。ギャラン譲りの4輪マルチリンクサスペンションが生み出す走りも上質だった。
そして高品位なインテリアが魅力的で、ソフトでラグジュアリーな最上級のベロア素材をシートに用い、一部グレードにはコンソール周辺に天然石の美しい紋様を表現したオニックストーンパネルを採用。MMCS(三菱マルチコミュニケーションシステム)やライブビジョン(テレビ受信機能)など、クラスを超えた装備も上級グレードには設定されていた。
スタイリッシュかつ個性的なルックスと上級志向のインテリアを武器とした意欲作だったが、メーカーの熱意とは裏腹に人気は低迷。4年弱という短いモデルライフに終わった。
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