修理剤を入れて終わりではない。走行後の空気圧確認までが応急処置
キットによって多少異なりますが、一般的な作業の流れは、「修理剤と空気を入れる」「指定条件で走る」「走行後に空気圧を確認する」という3段階です。
まずは、安全に作業できる場所にクルマを停車させたあと、修理キットを取り出し、付属の説明書と修理剤の有効期限を確認します。修理キットの格納場所がわからない場合は、クルマの取扱説明書を確認してください。有効期限を過ぎた修理剤は、本来の性能を発揮できない場合があるため使用せず、ロードサービスに救援要請をしましょう。
一般的な修理キットは、修理剤のボトルをコンプレッサーに接続し、ホースをタイヤのバルブに取り付けて使用するタイプです。車内の電源ソケットから電源を取り、コンプレッサーを作動させて修理剤と空気を注入。説明書に指定された空気圧まで充填します。
説明書に指定された時間内に必要な空気圧まで上がらない場合は、修理キットでは応急処置できません。作業を停止し、ロードサービスに連絡してください。
次は点検走行です。説明書に指定された速度や距離などの条件に従って走行し、修理剤をタイヤの内側に行き渡らせます。走行中に異常を感じた場合は、すみやかに運転を中止してください。
走行後、安全な場所に停車し、再びキットをタイヤにつないで、コンプレッサーに付属する空気圧計で確認します。ここで指定空気圧が保たれていれば、応急処置は完了です。空気圧が下がっている場合は、説明書の判定基準に従い、空気を補充して再び点検走行を行うか、運転を中止して救援を要請してください。
ただ、応急処置ができた場合も、速度などの制限を守って慎重に走り、早めに販売店や専門の修理業者で点検を受けましょう。その際には、修理剤を使ったことを伝えてください。
また、安全に作業できる場所が確保できない場合は、無理せずロードサービスに救援を依頼しましょう。とくに高速道路上では自分で修理しようとせず、ガードレールの外側などの安全な場所へ避難し、救援を要請してください。一般道路でも、交通量が多い場所などで無理に作業しないことが大切です。

パンクへの備えと月に一度の点検を
冒頭で触れたように、近年タイヤトラブルに関するJAFへの救援要請は増加傾向にあります。出動件数の増加だけではその原因までは特定できませんが、日常点検の重要性を示す調査結果もあります。
日本自動車タイヤ協会が2025年に実施したタイヤ点検では、空気圧などを実測した340台のうち、約半数にあたる169台で空気圧不足が確認されています。空気圧不足は燃費の悪化やタイヤ寿命の低下を招くだけでなく、バーストにつながるおそれもあります。トラブルを防ぐには日頃の点検が重要。月に1度は、タイヤが冷えている状態で空気圧を測り、車両の指定空気圧に調整しましょう。あわせて、タイヤの傷やひび割れ、溝の減り具合も確認するようにしてください。

参考:日本自動車タイヤ協会 2025年「タイヤ点検結果」の報告
いざというときの対処法を知っておくことも大切ですが、点検で防げるトラブルを減らすことも、ドライバーの責任です。次にドライブをする際には、タイヤの日常点検と、修理キットの確認を済ませておきましょう。
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